聖地、松本からのショートストーリー
伊藤まさこさんの「松本十二か月」
料理や雑貨などのスタイリストとして数多くの女性誌や料理本で活躍して来た伊藤まさこさんが、松本に住みついて5年。日々の生活の中で得られる、生き生きとした松本の様子を伝える素敵な本を作られたので、まずは紹介しましょう。2011年の春に文化出版局から出たばかり。松本とその周辺の一年を見事に表現され、思わず松本に住みたくなるような、そしてこの本で紹介されていることを追体験してみたくなるような、心地よさがあります。
目次部分を拾ってみますと、
一月 三久郎 あめ市 雪の降った日に
二月 松本一本ねぎ 「三城」の衣美さん 上田への小さな旅
三月 雛の日の木曾漆 みそ、しょうゆ、かつお節 民芸散歩
四月 春だより ヴァイオリンが育むもの おいしい店巡り
五月 水音が聞こえる町 松本民芸館 工芸の五月
六月 みすず細工 紙でめぐる松本
七月 実のなる季節 手織りのリネン 湖の森 信州・まつもと大歌舞伎 戸隠のかご街道へ
八月 八月の七夕 親子の夏休み すいか畑へ 上高地
九月 町の飴屋さん 松本民芸家具 お茶の時間 信州紬
十月 秋の実りを集めて ラボラトリオ りんごのある風景
十一月 柚木沙弥郎さんの足跡 信州の酒
十二月 冬の蕎麦 型絵染め 三代澤本寿さん
文章も写真も、そしてデザインも装丁も、いつまでも手元に置いておきたい仕上がりです。嬉しいことに、鈴木鎮一記念館にも伊藤まさこさんは訪ねてくださっていますし、ヴァイオリン工房の井筒信一さんの元を訪ねて、鈴木鎮一先生の思い出話をヒアリングされたりしています。
ぜひ、書店で手に取ってみてください。アマゾンでも入手できます。
■松本十二か月 伊藤まさこ 文化出版局 1,500円(税別)