2022年3月19日(土)、
福岡市で「楽器を持って集まろう会」を開催しました!
3月19日(土)、福岡でも桜の開花が宣言された三連休の初日、スズキ・メソードOB・OG会主催の「楽器を持って集まろう会 in 福岡」が開催されました。子どもの頃に慣れ親しんだ合奏練習の形式で、ヴァイオリン科指導曲集を中心に遊びましょう、という企画です。マンスリースズキ編集部も参加しました。
これまで東京で2回、松本、名古屋、京都、富山でそれぞれ開催されてきた「楽器を持って集まろう会」。今回は、一気に九州に飛び、福岡を中心に、佐賀、大阪、東京、神奈川からOB・OG、そして現役の「大人のスズキ」の生徒さんたちと、地元の福岡で教室を開かれているヴァイオリン科の石川洋子先生、上田英行先生、チェロ科の喜多川悠先生を含め、17名の皆さん(ヴァイオリン9名、ヴィオラ3名、チェロ5名)の参加がありました。直前にコロナの濃厚接触者になられた方や、就活などのご都合でキャンセルが3名様ありました。
それと、初の試みとしてZoomでのオンライン交流も図りました。大阪、名古屋、宇都宮、東京、そしてなんとオーストラリアのシドニーからは、現地でヴァイオリン科指導者として活躍される松山璃利先生も参加され、オンラインならではの展開となりました。璃利先生は、石川先生のお教室で学ばれた方で、マンスリースズキにも原稿を寄せてくださっているシドニースズキのブラクストン・ニート先生の奥様でもあります。この写真では、右上に映っていらっしゃいます。
会場の大名クロスガーデンは、平尾バプテスト教会のもう一つの会堂として2012年11月に立てられた素敵な場所でした。西南学院大学の系列のバプテスト派の教会です。この日の前日、この会場で卒業式が営まれたこともあって、素敵な生花もそのままに、演奏を楽しむことができました。Wifi環境やスクリーン、プロジェクタのご提供もくださり、至れり尽くせりの中での「楽器を持って集まろう会」になった次第です。
朝からの準備が整ったところで、12時半頃には参加者が次第に集まってきて、一気に賑やかになりました。12時45分頃には、オンラインでの参加の皆様との接続も完了。福岡の教会での「楽器を持って集まろう会」が国内外とつながりました。
13時に、いよいよスタート。大名クロスガーデンの森 崇牧師様と紿田俊哉OB・OG会副会長からのご挨拶の後、さっそく合奏会が始まりました。
まずは、指導曲集を合奏
最初は、もちろん「キラキラ星変奏曲」から。上田英行先生のダイナミックな指揮が続きました。そして「かすみか雲か」。ここで上田先生からのサプライズ。ヴァイオリンを2グループに分け、4小節ごとに「キラキラ星変奏曲」と「かすみか雲か」を弾き分けるのです。交互にきれいに、ハモっていました。さすがです。そして、鈴木先生の「アレグロ」、バッハの「メヌエット第2番」と続きました。途中、上田先生から右手のボウイングについてのレッスンもありました。こうした教えを現役の指導者から教えていただくところに、「楽器を持って集まろう会」の醍醐味があります。続いて、ゴセックの「ガヴォット」。右手の動きを確認しながらの演奏となりました。音程に関しては、鈴木先生の教えである「共鳴の一点」を♩のダウンボウで1人ずつ弾く、いわゆる「トレイン」にも挑戦。ヴァイオリンはAの音を、ヴィオラ・チェロはDの音で順番に弾くわけですが、微妙に音程が違っていたり、同じテンポで1人ずつ、よどみなく弾くのは、なかなか大変です。随所で、笑いもある場面となりました。そして、「ユダス・マカベウス」を曲想豊かに演奏、ヘンデルの「ブーレ」も演奏しました。だんだん、楽器が鳴ってきているのが分かります。ここで、上田先生は、アップボウで腕の重さを乗せるお稽古もしてくださいました。続く「ユーモレスク」では、ヴァイオリンのG線を開放弦で弾く際の、肩を中心とした右手の縦の動きについて、ポイントを指摘いただきました。響きが深く、増してきたことが感じられ、勉強になります。
休憩を兼ねて、チェロ5人でチェロアンサンブルも楽しみました。チェロ科定番曲の「フランス民謡」、「リゴードン」を喜多川先生のリードで合奏。チェロアンサンブル特有の重厚で温かな響きが、教会に響きました。
休憩後、いよいよドッペル、そしてコミュニケーションタイム
みなさんが持ち寄ってくださった博多名産のお菓子を摘んでのお茶休憩後は、バッハのドッペル(2つのヴァイオリンのための協奏曲)の第1楽章です。まずは、OB・OG会の紿田副会長と上田先生の組み合わせのソロとみなさんによる伴奏で、懐かしいドッペルが始まりました。紿田さんが暗譜で演奏されることに、上田先生もびっくりです。続いて、参加の皆さんからも2人ずつの組み合わせで、次々にソリストに挑戦。素敵な合奏が続きました。
若いOBも参加。自己紹介をしています そして、恒例の自己紹介タイムです。第1ヴァイオリンから順番にお話をしていただきました。この時点で、オンライン参加の皆様から、声が聞き取りにくいとチャットでご指摘があり、マイクの近くでお話をいただくことに急遽変更しました。オンラインのメンバーも各地から自己紹介。「楽器を持って集まろう会」がOB・OG会の活動の根っこになっている、などのご指摘もありました。オンライン先の皆様にとっては、オンラインで話をされる方のお話を聞く時の音声が一番クリアーだったようです。会場での音声をどのようにオンライン先の皆様にお届けするか、この辺りは今後の大きな課題になりそうです。
ウクライナ国歌の演奏も
お互いのプロフィールなどを紹介しあった後、ウクライナ国歌「ウクライナは滅びず」を演奏しました。OB・OG会事務局で用意した弦楽四重奏用の楽譜を使い、上田先生の指揮で、しっとりと、そしてしっかりと演奏しました。曲想はウクライナの平原に広がる穀倉地帯をイメージするような豊かさと、そしてさまざまな思いの重なる名曲です。偶然とはいえ、教会で演奏できたことも素敵なことでした。シベリウスの「フィンランディア」を想起させるようなフレーズもあり、ウクライナの過酷な今に想いを馳せることができました。
そして、モーツァルトの「ディヴェルティメント」K.136、
レスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」から
イタリアーナ、シチリアーナ
事前にお知らせしていた今回の課題曲の2曲の音出しも楽しみました。いずれも福岡の先生方から提案いただいた曲でした。皆さん、練習をしっかりされてきたようで、いい響きで軽快なモーツァルトが始まりました。演奏したのは、第1楽章と第3楽章です。第3楽章はなかなか歯応えがあります。後半の各パートからテーマが出る部分は、上田先生の手拍子も登場し、しっかりと合わせることができました。全体に、ゆっくりめのテンポでしたので、アンサンブルも合わせやすかったようです。続いてのレスピーギは、弦楽合奏の定番曲ですが、難易度は本日のピカイチ。まずは、「イタリアーナ」から。途中、上田先生から「レスピーギ」はヴィオラが美味しいですよ〜の発言もありました。そして「シチリアーナ」。レスピーギは、聖チェチェーリア音楽院の院長時代に、ルネサンス時代のバロック前期のイタリア音楽に着目し、音楽院の図書館で相当に研究を重ね、この組曲をまとめました。随所に素敵なメロディが溢れ、弦楽合奏の魅力を倍化する要素に満ちていました。
最後は、成果発表です!
チェロ科は、喜多川先生のご指示で 即席のパート分けでアンサンブル この日、初顔合わせのメンバーですが、恒例の成果発表です。子どもたちもそうですが、やはり大人の皆さんも、集まって合奏した成果を、その日のうちにきちんとまとめることは大切なプロセスと考えています。演奏したのは次の曲です。
・鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲
・ユダス・マカベウス
・フランス民謡、リゴードン(チェロアンサンブル)
・バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲〜第1楽章
・ウクライナ国歌「ウクライナは滅びず」
・モーツァルト :ディヴェルティメントK.136〜第1楽章、第3楽章
・レスピーギ:「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」〜イタリアーナ
ここで、予定した時間となりました。皆様お疲れ様でした。オンラインの皆様にサヨナラをして、終演となりました。全員で教会の最初のレイアウトに戻しました。その早いこと!
そして、福岡の味に舌鼓を打ちました!
先附がおしゃれに登場 会場近くの「炉端Number Shot」で懇親会です。幸運にもコロナの感染が収まっていた時期ですので、お店も活気づいていました。 世界的に活躍されるシェフの松嶋啓介さんが地元福岡でプロデュースしたお店です。博多弁「なんばしよっと」を洒落た遊び心で満載したところも気に入りました。魚市場仲卸直営で調理された九州の旨い旬の食材はどれも美味しく、突き出しの先附から、その出し方と味に魅了された次第です。当然、参加された10名の皆様の話も面白く、OB・OG会の「楽器を持って集まろう会」ならではの、懇親会となりました。福岡での再度の「楽器を持って集まろう会」を、という希望もありましたし、さらにみんなでシドニーに行こう、という夢のような話もありました。
後日、OB・OG会事務局に寄せられた感想です。
スズキ・メソード福岡
ヴァイオリン科指導者 上田英行先生
福岡で「楽器を持って集まろう会」を開催していただき、本当にありがとうございました。スズキ・メソードの教室を通じて、素晴らしい感性の方々とつながりを力強く感じる、とても楽しい時間でした。音楽は聴いていて楽しいし、心が支えられるのですが、自分で演奏できる幸せは、演奏する人にだけ与えられた特別な時間と達成感があります。一緒に演奏できて、本当に幸せでした。「さあ、今日も新たに生きていこう」と思います。一緒に演奏してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
スズキ・メソード福岡
ヴァイオリン科指導者 石川洋子先生
参加の皆さんが喜んでくださったのが、何よりです❗️ そして、名古屋つながりがあったり、東京から参加のOB・OG会の服部眞一郎さんは、私の松本時代の同期の先生と同じ、広瀬先生門下で、よくご存知だったりと、スズキならではのつながりがあり、昔に戻ったような感じでした。本当にありがとうございました。また、ぜひ福岡へ、お遊びにもお出かけください。糸島や、私が今住んでいる宗像など、良いところがたくさんあります。
三吉彩さん(ヴィオラ・ヴァイオリン)
今回初めて「楽器を持って集まろう会」に参加させていただきました。OB・OG会の存在自体は知っていたものの、(勝手に)敷居が高いような気がしてこういったイベントに参加したことはありませんでした。
ですが集まった皆様・会場の雰囲気はとてもアットホームで、あっという間の4時間であり、やはり「アンサンブルは楽しいな」と改めて感じた1日でした。個人的にも友人に再会でき、ずっと弾いてみたかったレスピーギも弾け、大大大満足でした!!
最後になりましたが、今回の開催にご尽力いただきました事務局の皆様、福岡地区の石川先生・上田先生・喜多川先生、平尾バプテスト教会様、本当にありがとうございました。また機会があれば、ぜひ参加したいです!
白濱美佐子さん(チェロ)
プロの選手や、金メダルを 取った人たちのドキュメント番組にお世話になった方々…って必ず出ますが、それと同じ印象の自己紹介を聞いて、改めて皆さんのつながりの深さを感じました。スズキは音楽愛、よりも人間愛 の方が強い人たちの集まりなんですね!
大阪から参加の芝美奈子さん(ヴィオラ)
「楽器を持って集まろう会」に参加させていただき、ありがとうございました。初対面の人ばかりでちょっと心配でしたが、いざ合奏が始まると気持ちも一つに心地よいメロディで会場が満たされていました。途中、上田先生からご指導もあり、より合奏の雰囲気になりました。
今回、大人から始められた方も何人かいらっしゃってお話を伺い、音楽を愛して演奏を楽しむお姿に深く感動しました。
参加するたびに、地区の先生方、地元からのご参加の方に暖かいお心遣いをいただいて感謝の気持ちでいっぱいです。レッスンはもちろんですが、観光スポットやグルメ情報など、その土地のオススメを伺うのもとても楽しみです。
長く楽器を弾いてないからとか、始めたばかりでとか思われた方、次回がもしお近くでの開催される時は一歩踏み出してぜひご参加ください。(主催者ではないですけど)ステキな出会いが必ず待ってます。私もまた参加させていただく予定なので、会場でお会いするのを楽しみしています。
最後になりましたが、OB OG会の皆様、九州地区の先生方そしてオンラインや会場のセッティングでご尽力いただきました服部様、お世話になり、ありがとうございました。
田村恵美さん(ヴァイオリン)
先日は本当に貴重な経験をさせていただいて、ありがとうございました。私はまだ人生においてヴァイオリンを触りはじめて4年、スズキ歴2年という浅い経歴ながら、今回の「楽器を持って集まろう会」に参加させていただきました。
4年前、幼い子どもと一緒にヴァイオリンを始めようと思い立ってから、毎日練習はしてきましたが、今回のOB会は私の予想を遥かに上回るレベルの演奏会。場違いな所に来てしまったと、最初は極度の緊張に手汗が止まらなかったです。ですが、チェロやヴィオラとのアンサンブル演奏、そして先生方や先輩方の素晴らしい音を真横で全身で体感できる幸せ。あまりの感動で涙が勝手に出るほどでした。私のような素人が参加させていただくなんて、と恐縮でしたが、参加して本当に良かったです。(皆様には変な音ばかり出してご迷惑だったかと思いますが、、笑)
また5年後、10年後、福岡で開催されるときには、もっと上手くなって、ソロでも少しは自信持って弾けるくらいまた毎日(ご飯が食べられない日以外は!)練習したいと思います。練習も楽しくなりました。本当にありがとうございました。
ここからは、オンラインで参加の皆様からの感想です。
松本明代さん(千葉・ヴァイオリン)
ひさしぶりの合奏に,とても充実した気持ちですごすことができ,改めて音楽の力を実感しました。聴くばかりになっていた音楽ですが、演奏する楽しみは格別ですね。石川先生のレッスンや、クラスや支部で催された合同練習や演奏会のことが思い出され、またなつかしい仲間とも再会でき、とても嬉しかったです。遠方にいてもオンラインで参加できる機会を設けていただき、本当にありがとうございました。次またこのような機会があったら、ぜひ参加したいと思います。
中村優友さん(名古屋・ヴァイオリン)
初めての試みでリアルとオンラインのハイブリッド方式、音が途切れたり聴こえにくい部分もありましたが、心置きなく参加できて楽しかったです。成果発表のコンサートで喜多川先生のクラスの生徒さんによるチェロアンサンプルの音色が楽しめたと思います。
オンラインでの参加で基本、マイクをミュートできてなかった方もいますが、予めアナウンスした方が良いと思いました。
市川正子さん(東京・フルート)
スズキで学ばれた方や、私同様、今、「大人のスズキ」で学ばれている方々が、現在の生活の中でどのように音楽を楽しまれているかに興味があってオンライン参加しました。ただ、会場の方々の声は、マイクに寄っていただいた後でも、時々ワンフレーズが聞き取れる程度で、まったく理解できませんでした。
それにもかかわらず、演奏がキリッとしていて隅々まで明確に弾けていることはよくわかりました。あそこまで弾けると、どんな曲を演奏しても楽しめそうですね。カメラは複数設置されていましたね。時々切り替えて拝見できて、よかったです。
フルート科のオブリガート集、現在はヴァイオリン科の指導曲集の1、2巻に対応するものしかないようです。
フルート科で、5巻くらいまでのものを作ってくださると、こういった催しがより楽しくなると思います。
フルートは、ヴァイオリンのパートを、だいたいは一緒に演奏することが可能です。クラシックの、楽器指定がはっきりしている曲以外の、例えばバロックとか、あるいは現代のポピュラー曲の編曲ものなどを、事前配布の指導曲集以外の曲の中に取り入れていただけるといいなと思います。
「大人のスズキ」で学びながら、自分の周囲の子どもの子育てにスズキ・メソードを勧めることができるか、時々そういう視点で考えています。皆さんのお話がとても参考になりそうです。皆さんの思い出話や現在の音楽生活について伺う機会がまたあれば、と思っています。
2019年12月29日(日)、
富山市で「楽器を持って集まろう会」を開催しました!
これまでに東京・松本・名古屋・京都・大阪で開催されてきたスズキ・メソードOB・OG会が主催する「楽器を持って集まろう会」。曇天の多い北陸で、この日だけ、抜けるような青空に恵まれ、秀峰「立山」の凛々しい姿が街中から見られる北陸富山で初開催となりました。
「楽器を持って集まろう会」とは、昔懐かしい合奏練習会のこと。集まった皆さんで、指導曲集を中心に音を出してみました。今回は、北陸越地区のヴァイオリン科指導者の中川洋司先生、納原久顕先生のご指導に加えて、関東地区からは小林庸男先生、そして京都支部の江村孝哉先生、美由紀先生ご夫妻も参加され、京都支部で保存されていた、ヴァイオリン科指導曲集第1〜3巻までをヴァイオリン4部合奏に編曲された楽譜を初見で弾きながら進んで行きました。
ヴィオラパートで参加の皆さんは、ヴァイオリン合奏譜の第3パートを、そしてチェロパートで参加の2名は、ヴァイオリン合奏譜の第4パートを演奏!当然ト音記号で書かれていますので、ト音記号を読みながら、ヴィオラもチェロも1オクターブ下げて演奏する妙技を披露することになった次第です。
2巻までの合奏を楽しんだ後、休憩を挟み、恒例の自己紹介タイムです。今回は、これまでで一番多い、23名もの方々が集まりました。東京、千葉、神奈川、新潟、富山、名古屋、四日市、京都、大阪と各地から年末の忙しい時に、「楽器を持って」集まってくださったわけです。自己紹介の内容などは、この正月休みの間に整理して、ここでお届けする予定です。
後半は、「楽器を持って集まろう会」では恒例の、ヴィヴァルディのa-mollとバッハのドッペル。どちらも第1楽章を弦楽伴奏版で演奏しました。ここ富山でも、これまでのようにソロと伴奏の組み合わせを臨機応変に編成。ヴァイオリン科の皆さんは、すべてが1回はソロを担当する形で(多い方は何度も)、楽しむことができました。そして、中川先生が用意されたルロイ・アンダーソンの「プリンク・プランク・プランク」を演奏。この3分ほどの曲は、全編ピツィカートで演奏しますが、snap した弦が指板を叩く「パチン!」やピツィカートのグリッサンド、楽器の胴体を手のひらでこする「シュッ / キュッ」という音を入れるなど、遊びの要素がたっぷり。よくチェロの胴体を回すなんて芸当を披露するオーケストラもあるほど。年末にふさわしい選曲となりました。
合奏を楽しんだ後は、冬の北陸食べ尽くす、飲み尽くす懇親会となりました。市内の居酒屋さん「花より魚」に全員が再集結し、それぞれの出逢いや久しぶりの会食を楽しむことができました。お目当ての冬の味覚、紅ズワイ蟹も様々なスタイルとなって提供され、旬を満喫。チェロで参加された和田雅夫先生(元北陸越地区チェロ科指導者)のスマートフォンの画面中央から赤いハンカチを引っ張り出す素晴らしいマジックも飛び出すなど大いに盛り上がりました。勢いがついて、二次会、三次会に繰り出すメンバーたちもいました。
参加された皆さんの声です。
地元富山市から参加された山本正任(まさみ)さん
先日は大変、楽しい時間をありがとうございました。
娘と一緒に参加させていただき、始めは私がとても緊張をしていましたが、小さな頃から慣れ親しんだスズキの教本曲を、素敵な弦楽伴奏で演奏でき、やはり、皆さんで弾くことを素直に楽しく思えました。
そして、現在もお仕事をされつつ音楽を楽しんでいらっしゃる、OB・OGの方からたくさんのお話を聞けたことが、私にも娘にも刺激になりました。これからも長い長い、楽しい音楽との生活が続いていくように、目先のことに囚われることなく、子どもと演奏できる喜びを忘れずに、お稽古を進めていきたいです。
今回、富山でこのような会が開かれましたこと、大変ありがたく思います。
大阪から参加されたヴィオラの芝美奈子さん
大変お世話になり、ありがとうございました。とても楽しく勉強になる時間を過ごすことができました。
きっとたくさんいらっしゃる全国のOB・OGの皆さんにもこの楽しさを知っていただけたらと思いました。なんとなく敷居が高いように感じておられる人が多いと思うので、その壁を壊すことが大切に感じました。
住んでる所も年齢もバラバラでも、キラキラ星を弾けばみんなスズキファミリーで、その当時を懐かしんだり演奏を楽しんだりすることが、鈴木先生に繋がっているように思いました。
今年はスズキの他の教室の合宿に参加させていただいたり、OB・OG会の5月の東京でのコンサート、夏期学校、楽器を持って集まろう会とスズキの愛をたくさん感じる1年でした。
三重県四日市から参加の清水優さん
年に一度の楽しみ、「楽器を持って集まろう会」に参加するのは5回目。今までで最多の参加人数で盛況に終わり良かったです!
木村会長・紿田副会長・川野事務局長の三人が来られない中、新さん、服部さんご夫妻の最多参加者に加え、清水優の5回目、中村優友さん、娘の清水緋菜子の4回目、芝美奈子さんの3回目、数回振りの小林庸男先生、2年振りの江村孝哉先生たちの経験者が再び集まりました。
今回の最多参加人数を達成できたのには、三つの要因があったように思います。 一つには中川洋司先生がかつての教え子たちに呼びかけてもらったこと。そしてその教え子たちに参加してもらうためには、地元富山に帰省するであろう年末にあえて開催日を設定したことが二つ目。三つ目は楽器を演奏した後の懇親会で「日本海の海の幸を堪能できる料理」という設定をおこなったこと。
ここ3年間は11月に開催されていましたが、年末に開催するのも上記の一つ目・二つ目の理由から意外と有効なのかな、と思いました。
いずれにせよ開催地のスズキの指導者の先生の協力度が一番のカギとなるのは間違いないところです。その意味で、今回は中川・納原両先生の力に負うところが大きかったと思います。
今回の「集まろう会」で今までにない特色として、山本正任(まさみ)さん・華穂(かほ)さん母娘に参加していただいたことにより雰囲気が、すごく和んだこと。江村先生から京都支部で使われていたヴァイオリン4部の合奏譜を提供していただき、それを使用することにより、斬新なアンサンブルを楽しめたこと。アンダーソンの「Plink,Plank,Plunk」を中川先生指導の下でピツィカート演奏をして楽しんだことなどが挙げられます。
ただ個人的には、初参加の富山・新潟地区のOB・OGの方々と懇親会の場でほとんどお話ができなかったことがあります。席が狭く、固定席で移動できなかったので両隣りと前の人としかお話できず、二次会に行かなかった方とは、結局一言もお話することが叶わず、残念に思いました。過去の例からして、次回の「集まろう会」に今回参加した富山地区のOB・OGの方でまた駆け付けられることは、そうそう望めないことを思うと、一期一会の機会を大事にしたかった。その意味で言葉を交わさずにお別れしたのは何とも寂しい思いがしました。
反面、これも個人的なことですが、今回娘がバイトで忙しい中、東京から駆け付けてくれたこと、スズキの良き理解者てある妻が同行してくれたことは嬉しかったことです。
2018年11月24日(土)、
「楽器を持って集まろう会 in 大阪」を開催しました!
快晴に恵まれた3連休の中日の11月24日(土)、大阪心斎橋の国際楽器社4階ホールで、スズキ・メソードOB・OG会主催の「楽器を持って集まろう会 in 大阪」が開催されました。子どもの頃に慣れ親しんだ合奏練習の形式で、ヴァイオリン科指導曲集を中心に遊びましょう、という企画です。マンスリースズキ編集部も今回はチェロで参加しました。
昭和25年登場の「くいだおれ太郎」も万博決定を喜んでいました 折しも、この日の未明にパリから「2025年に大阪万博開催決定!」のニュースが報道されたばかり。心斎橋には前夜からの興奮が満ち溢れていました。それに翌25日の大阪マラソンも控えて、大阪中がなんだかウキウキしていました。会場近くの有名な洋食店「明治軒」の名物オムライスもなんと美味しかったこと!
これまで東京で2回、松本、名古屋、そして昨年は京都でそれぞれ開催され、今回は、初めての大阪開催。19名の皆さん(ヴァイオリン13名、ヴィオラ4名、チェロ2名)の参加がありました。
国際楽器社の素敵なロゴマーク。クリックすると同社の会社案内にリンクします 後でわかったことですが、会場の国際楽器社は、その昔、鈴木鎮一先生が大阪にいらした時には、この地でグループレッスンをされていらしたとのこと。しかも、1946年9月に創業の国際楽器社とスズキ・メソードは、同い年の関係でもあります。松永歓社長からその事実を伺い、感慨を新たにしました。OB・OG会として、図らずも鈴木先生の足跡の一端を、生誕120周年のこの歳にたどることができたことは、嬉しいことです。
進行役を担ってくださった関西地区ヴァイオリン科指導者の宮原正治先生を中心に、初対面のメンバーたちは、思い思いの場所に着席。今回も「キラキラ星変奏曲」からスタートしました。第一ヴァイオリンの4人以外は、ヴィオラもチェロもセカンドパートを演奏。これでちょうどバランスがいいのですから不思議です。「ちょうちょう」「こぎつね」「むすんでひらいて」「クリスマスの歌」「かすみか雲か」「ロングロングアゴー」「アレグロ」「むきゅうどう」「楽しい朝」と続き、バッハの「メヌエット第2番」になると、宮原先生から「子どもは、この曲、キライやねん、言いますよ」とのエピソードも。チェロ科にとっては、前期初等科の卒業録音曲なので、録音前に1000回練習を言われたことを伝えると、ヴァイオリンの皆さんからも「そうそう! うちもそう!」の声。みなさん、思い出がよみがえるようです。
少し遅れて到着された木村眞一OB・OG会長からご挨拶がありました。
「最新号の才能教育通信に、鈴木先生の”人間性創造”という文章が掲載されていました。1953年に書かれたこの文章に私は感激しております。さて、私たちOB・OGは、スズキ・メソードに出会えた幸せ者です。今日は初対面の方も多くいらっしゃるでしょうが、お互いに知り合っていただき、スズキ・メソードで学んだ者同士、仲良くしましょう、という趣旨で始めています。この楽器を持って集まろう会では、押し入れに入っている楽器を久しぶりに持ち出した方も、今もバリバリ弾いていらっしゃる方も、一緒になってみんなで1日楽しみたいと思います」
続いて、「楽しき農夫」とゴセックの「ガヴォット」を演奏。これで指導曲集第1巻を完全制覇したことになります。
a-mollに挑戦
ここからは、あらかじめ参加のみなさんにお知らせしておいた課題曲をこなしてゆくことに。まずは、スズキといえばこの曲、ヴィヴァルディの協奏曲イ短調。通称a-moll(アーモール)です。宮原先生が「どなたかソロを?」と言われると、すぐに大阪の青山悦夫さん、名古屋の中村優友さんが名乗りを上げました。青山さん曰く「伴奏より、ソロの方が簡単ちゃう?」。すんなり演奏が通り、拍手です。続いて、四日市の清水優さんと木村会長のソロで、もう一度第1楽章を。いい感じです。昔取った杵柄は、色褪せません。そして、宮原先生から「初見になりますが、続いて第2楽章、第3楽章はどうしましょ?」。譜面がありますので、やることにしました。もちろん大初見大会です。宮原先生がソロを弾いてくださり、トライ。いい曲です。曽田先生から「第2楽章は、第4ポジションが出てくるので、指導曲集第5巻に入っています」とお知らせ。みなさん、記憶の片隅から思い出していらっしゃいました。続く第3楽章は、東京の清水緋菜子さん、大阪の木幡栄世さんがソロ演奏。快調なテンポで終わってから「ブラボー!」の声も上がりました。青山さんと木幡さんから「うちの高瀬クラスでは、夏期学校の夜などに、いつもは1楽章なのにたまに3楽章をやったりして、”爆弾”て呼んでましたね」とのエピソード披露も。宮原先生からも「関西には”爆弾”を落とす先生、多いですよ。ある先生は、本番前にドッペルのセカンド奏者を探していたこともありました」。でもそうした急な事態にもすぐに対応できてしまうのが、スズキ育ち。体に音楽が身についているので、臨機応変にできてしまいます。
ドッペルを経て、かっこう
そして、おなじみバッハのドッペル。このソロには、兵庫県川西市から参加の大谷詩絃さんと清水優さん、青山悦夫さん、曽田先生がソロ演奏。みなさん堂に行ったものです。難なくクリア。
続いての課題曲がダカン作曲の「かっこう」。ピアノ科の指導曲集第6巻に、かつて所蔵されていたこの曲は、18世紀にノートルダム大聖堂のオルガン奏者としても活躍したダカンの作品としてよく知られています。同じフレーズが何度も出てくるロンド形式は、ピアノ科の子どもたちも大好き。左手がカッコウの鳴き声を模しています。原曲はクラブサン(チェンバロ)のための曲ですが、ここでは鈴木先生がヴァイオリン2部用に編曲された楽譜を使用しましたので、ヴィオラもチェロもト音記号を読みながらの演奏参加。ノリのいい曲でした。ところどころa tempoに入る前にゆっくりする部分があり、お互いを聴きあいながらのアンサンブルとなり、意外と弦楽アンサンブルにも合うというのが実感でした。他にも違った楽器の組み合わせで、もっともっと演奏されていいように思います。例えば、フルートとチェロという組み合わせでも面白いでしょう。2009年の夏期学校ではヴィオラを弾かれる先生たちが、オープニングでこの曲を披露。服装をヴィオラ色(すみれ色)で揃え、とても印象深い演奏だったことを思い出しました。
恒例の自己紹介タイムです
お名前や経歴などを紹介し合う時間になりました。
「大阪第二支部の高瀬乙慈先生に小学3年から高校2年まで習い、モーツァルトの4番で卒業しました。10年前にまた先生に電話して習いたいと言いましたら、すぐ発表会があるから出て、と言われました。1970年の万博で大人数で弾いたこと、高校生の時に小林武史先生と亀田美佐子先生と一緒に弾いたことが思い出です」(富田林市・青山悦夫さん)
「私も高瀬先生に4歳から習いました。今回、参加することになったきっかけは、スズキ・メソードの機関誌最新号の特集記事”我が子が伸びるきっかけとその方法”で、我が家のチェロを習っている長女のことを取り上げてくださったからでした。長女は最初に杉山実先生にお世話になり、先生が亡くなられてからは、スズキのいろいろな先生にお世話になりました。今日は、感謝の気持ちで参加しました」(枚方市・木幡栄世さん)
「四日市から来ました。3歳から小学6年までの10年間のうち4人の先生に習いました。娘にもスズキでヴァイオリンを学ばせました。35年間のブランクがありましたが、6〜7年前からOB・OG会に参加しています。このような会が東京だけでなく、各地で開かれることを嬉しく思います」(四日市・清水優さん)
「3年前から大阪に単身赴任をしております。ヴァイオリンは末廣悦子先生に4歳から高校まで習いました。20年のブランクの後、会社でオーケストラができ、引っ張り出されるようになりました」(大阪市・佐野登喜男さん)
「長谷川敏子先生のクラスで高校までお世話になりました。OB・OG会には父の紹介でお世話になっています」(東京・清水緋菜子さん)
「小学1年から名古屋の国分康代先生の元でメンデルスゾーンまで習いました。2年前から伊藤達哉先生についてヴァイオリンとヴィオラを習っています。発表会ではバッハのホ長調の協奏曲を弾き、現在、ホ長調にハマっているところです」(名古屋・中村優友さん)
「宮原先生の奥様、千都先生に習っていました」(川西市・大谷詩絃さん)
「懐かしい先生のお名前が出てきて、嬉しくなりました。私は、名古屋支部の鈴木佳代子先生にお世話になりました。先生とは今も仲良しです。この15年くらいは関西にいて、実は今バンド活動をしておりまして、エレキヴァイオリンでかなり激しく弾いています。今日、すごいなと思ったのは、a-mollの3楽章を皆さん、バリバリ弾かれるのにびっくりしました。参加したきっかけは、宮原先生と飲み友だちというのが一番の理由です(笑)。クラシックのヴァイオリンを忘れないために、月に1回、スズキではない先生についていますが、最近、その先生が曽田先生とご学友だったと聞いて、世間は狭いなと思いました。ヴァイオリンをやっていたことで、いろいろな交流ができるのがとても嬉しいです」(大阪市・林佐和さん)
「小学1年から高校2年まで、京都の名倉民子先生についていました。大学オケで弾いたりしていましたが、この会があることを名倉先生から紹介していただきました」(高槻市・青木美彩代さん)
「昭和20年生まれで、横浜で育ちました。4歳の時に近所のヴァイオリン教室でお世話になりました。それが才能教育の船橋孝昌先生でした。やめたのは高校2年です。今、弁護士ですが、弁護士オーケストラなどで弾いています。ヴァイオリンを通じて、いろいろな付き合いができ、心から母親に感謝しております。レジェンドではありますが、体が動く限り、演奏したいと思います。OB・OG会が交流のツールとして使えればと思います。”かっこう”を今日は選曲してくださって嬉しいです。その昔、夏期学校でよく弾いた曲です」(横浜市・木村眞一さん)
「大人になって曽田先生の元でヴァイオリンを始め、3年前からヴィオラを習うようになりました。夏期学校に参加して、東京の服部さんたちからこの会のことを聞いて、昨年の京都の会から参加しています」(吹田市・芝美奈子さん)
「ヴァイオリンを広瀬先生に5歳から習いました。妻が習っている松井直樹先生に時々習い、3年前の夏期学校で曽田先生にお世話になりました」(東京・服部眞一郎さん)
「40歳を超えてからヴィオラを松井先生に習うようになり、一人で演奏するということがなかったので本当にびっくりしています。それでも3年前に芝さんたちと知り合うことができ、今の夢は、たくさんのヴィオラの皆さんと合奏することです。みなさん、ヴィオラを弾きましょう!」(東京・服部宏美さん)
「私も青山さんと同じで、10年くらい前にヴァイオリンを引っ張り出してきました。その後、OB・OG会が始まりましたので、事務局長の仕事をしています。小学4年の頃は、四日市で若林先生に、その後、東京で松井宏中先生に習いました。この会は、初めて顔を合わせて合奏をするのですが、楽しみたいと思います」(東京・川野俊彦さん)
「昨日、研究科Cの録音が終わったところで、ホッとしているところです(拍手!)今朝、楽譜を見て、やばいと思いました。現在、京都支部の森田健二先生にお世話になっています。現在高一で、これから部活や勉強も忙しくなると思いますが、チェロの勉強を続けたいと思います」(枚方市・木幡真理子さん)
「関西地区のヴァイオリンとヴィオラの指導者です。父の曽田国義が研究生の時に結婚し、鈴木先生から『君は大阪に行って、指導しなさい』と言われ、1960年に大阪に来て、翌年に生まれたのが私です。小学6年くらいまでに10巻を終え、その後、父の元を離れ、別の先生について、高校も京都の堀川高校に行きました。ところが高2の時に父が亡くなったため、代教の先生に教室をお願いし、特例として松本の鈴木先生の元で1年3ヵ月研究生として過ごしました。その後、教室を継いだわけです」(吹田市・曽田義嗣先生)
「今日は、いい感じで会が進み、嬉しいです。ここが狭いと感じられるくらい、次回、大阪で開催されるようになることを期待しています」(豊中市・宮原正治先生)
など、短いお話の時間でしたが、興味深いひと時でした。
後半は、鈴木先生作曲の「弦楽アンサンブルのためのワルツ」
今回の目玉企画の一つが、鈴木先生のワルツです。作曲されたのが1928年ということで、鈴木先生の8年間に及んだベルリン留学の最後の年の作品です。ワルトラウト夫人と結婚されたばかりで、幸せの絶頂期。それでも実母の危篤の知らせを受けて、急遽シベリア鉄道で帰国された年でもありました。
10月に松本の才能教育会館で開催された「鈴木先生生誕120周年記念コンサート」でも演奏されたこの曲を、今回、どうしても演奏してみたいねということになった次第です。曽田先生の指揮で、短い時間ですが、ご指導をいただきました。「ウィンナワルツを意識して、鈴木先生は作曲されている」とか「ト短調という調性がいいね」とか「ヴィオラの唯一のメロディがそこですよ」など和気藹々の中、演奏が続きました。この曲の世界に没入していると、1920年代の欧州の舞踏会のシーンが走馬灯のように頭に描かれるのですから、面白いですね。
時間が足りなくなりました。それでもあと1曲用意していた鈴木先生の「子供の幸を」にトライしました。時間がないので1回限りの演奏ですが、すごくいい曲であることを再認識。「卒業式を思い出しました」の声や、「5月のコンサートでも弾きたいね」などの声がありました。
さぁ、いよいよ最後は、ドッペルでシメです。ソリストが林立する中、賑やかに終えることができました。「アグレッシブに行きましょう」「ドッペルはヴィオラが美味しい」などの掛け声もあって、大阪らしく(?)終えることができました。
「二度漬け禁止の串カツ」へ
たこ焼きに串カツ。食い倒れの街は、文字どおり「天下の台所」。素晴らしい文化を腹一杯実感しました 懇親会は、宮原先生ご推薦の心斎橋の串カツ「しろたや」で今日の成果を肴に打ち上げました。子どもたちのコンサートと違って、OB・OG会の大切な活動に懇親会があります。合奏練習で知り合った者同士で、話も盛り上がりますし、いろいろな思い出話も披露されます。二度漬け禁止、スズキ・メソード、OB・OG会、そして万博をキーワードに、てんこ盛りとなった大阪での「楽器を持って集まろう会」は、大変充実した1日となりました。さらに二次会へとメンバーは流れて行きました。
参加の皆様、ご協力をいただきました先生方、心から御礼申し上げます。OB・OG会は、今後も「楽器を持って集まろう会」、そして5月のコンサートを企画していきます。全国の皆様の参加をお待ちしています。
2017年11月26日(日)、
京都で初開催となった「楽器を持って集まろう会」!
11月26日(日)、スズキ・メソード京都支部の長い歴史を積み重ねて来られた御所南教室で、スズキ・メソードOB・OG会主催の「楽器を持って集まろう会 in 京都」が開催されました。子どもの頃に慣れ親しんだ合奏練習の形式で、ヴァイオリン科指導曲集を中心に遊びましょう、という企画です。マンスリースズキ編集部も参加しました。
これまで東京で2回、松本、名古屋でそれぞれ開催され、今回は、京都を中心に、大阪、滋賀、名古屋、四日市、東京、神奈川からOB・OG、そして現役の「大人のスズキ」の生徒、見学の先生方3名を含めて、25名の皆さん(ヴァイオリン17名、ヴィオラ4名、チェロ1名)の参加がありました。会場の御所南教室には、ビルの中で迷子にならないように貼り紙が掲示され、温かい雰囲気で迎えてくださいました。
進行役を担ってくださった関西地区ヴァイオリン科指導者の江村孝哉先生を中心に、初対面のメンバーたちは、思い思いの場所に着席。まずは、木村眞一OB・OG会長のご挨拶がありました。
「OB・OG会は7年前の2010年に発足しました。小さい頃から楽器を始めた人や大人になって始めた人を含め、直接的に間接的に鈴木鎮一先生の教えを受けた仲間たちです。そこには年齢も様々、立場も異なるメンバーが集まりますが、一点だけ共通するのはスズキ・メソード(才能教育)にお世話になり、その恩返しをしたいという気持ちです。このOB・OG会では、2大行事として、一つは毎年5月に開催しているOB・OG会コンサートがありますが、今年は豊田耕兒先生をお迎えして、テレマンのヴィオラ協奏曲を演奏しました。なんと豊田先生は人前で弾かれるのが40年ぶりとのことで、私たちも大変感激しました。もう一つが、この楽器を持って集まろう会です。押し入れに入っている楽器を久しぶりに持ち出した方もいらっしゃるかもしれませんし、日常的にバリバリ弾いていらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。みんなで1日楽しみたいと思います」
4本のヴァイオリンのためのアンサンブル
さぁ、いよいよ始まりです。準備運動ならぬ「キラキラ星変奏曲」からスタートしました。いくつになっても、この曲が基礎になっているのは変わりありません。平均年齢の高さ?!を感じさせない、若々しい響きがありました。驚いたのは、教室専属のピアニストならぬ、自動ピアノが伴奏役を務めてくれたことです。フロッピーディスクのデータを読み取る装置が接続してあり、別の教室のも合わせ、2台が常備されていました。調弦のためのA音も出しますし、卒業録音もこの演奏でされるそうで、歴史ある教室の斬新なアイデアに驚きました。
そして、江村先生が取り出されたのが4本のヴァイオリンのためのアンサンブル譜面でした。スズキ・メソード草創期のメンバーで、今もヴァイオリンリサイタルを開かれる小林武史先生が、かつて京都支部を立ち上げられた故 新井覚先生に「これを使ってごらん」と渡されたものだそうです。ヴァイオリン科指導曲集を第1ヴァイオリンとして、第2、第3、第4のパート譜があり、「ハーモニーが面白いんですよ」とのこと。そこで、第1ヴァイオリン命のメンバーは、そのまま指導曲集を弾くことにし、そのほか3つのパートに分かれ、大初見大会となりました。
アンサンブル譜面で演奏した4声による「キラキラ星変奏曲」の美しいこと! 下のパートは、演奏していても楽しい楽譜に書かれていて、初見といっても問題ありません。よくできていました。「実は、個人的に考えていることに、SVE48、スズキ・ヴァイオリン・アンサンブル48を結成して、女の子たち48人を集めて結成しようかなと。このアンサンブル曲を弾くんです。それとイケメンの男の子を10名集めて、スズキ10Cellosも作ろうかなと。2Cellosに対抗して。それを早野会長に提案したら、がんばってくださいと言われました」と江村先生。教室の中は拍手喝采。大きな笑みに包まれました。
続いて、「ちょうちょう」「むすんでひらいて」を演奏。その次の「クリスマスの歌」では、江村先生から「2回目はスルポンで弾きましょう。ちょっと寒々しい感じにしたいので」と提案がありました。スルポンとは、駒よりの場所で弾く奏法の一つで、正式にはスル・ポンティチェロ(sul ponticello)。なかなか難しい注文でしたが、なんとかできました。江村先生曰く「これを子どもたちに言うと、普段やってはいけないことなので、喜んでしますね。ただ、尾を引くことが多く困りますが…」で、またまた大笑い。
「かすみか雲か」「ロングロングアゴー」「アレグロ」「むきゅうどう」「アレグレット」「楽しい朝」と続き、「メヌエット」に。江村先生から「最近は、メヌエットはバッハの作品ではないという説が多いですね。クリスティアン・ペツォールトの作だと言われているようです。ピアノ科指導曲集では、第3番のメヌエットはペツォールトと表記されています」とお話があって、一同ビックリ。「バッハが弾けるようになった」で喜んでいた時代からすれば、「ペツォールトが弾けるようになった」と言うのでは、ちょっとありがたみが減る感じです。とはいえ、「メヌエットの1番、2番、3番」を演奏。続く「楽しき農夫」では、アーティキュレーションが変更されていることも教わりました。そしてゴセックの「ガヴォット」。これで第1巻が終わりました。
恒例の自己紹介タイムです
お名前や経歴などを紹介し合う時間です。
「生まれは京都ですが、滋賀県大津市から来ました。今日は、奈倉民子先生に25年ぶりにお会いでき、とても嬉しいです」(大津・森田直子さん)
「四日市から来ました。小学6年までの10年間のうち4人の先生に習いました。娘にもスズキでヴァイオリンを学ばせ、今日も一緒に来ました」(四日市・清水優さん)
「この教室で子どもと一緒に佐々木めぐみ先生にヴァイオリンを習っています」(京都・柏原麗和さん)
「田中春美先生から声をかけていただき、こわごわと参加しました」(京都・中島円さん)
「今日は私のかつての生徒がお世話になっていますので、応援に来ました」(京都・奈倉民子先生)
「名古屋で15年間習っていました。ブランクがありましたが、昨年から大人の生徒としてヴァイオリンとヴィオラを習っています」(名古屋・中村優友さん)
「子育て奮闘中で大阪から来ました。1週間に1回はヴァイオリンに触ろうと思っていますが、なかなか難しく、今日は久しぶりの合奏練習を楽しみに来ました」(大阪・渡部ほのかさん)
「3歳からヴァイオリンを習い、今、神戸女学院大学4年です。この教室でメンコンの録音をしました。今日は久しぶりにいろいろな方と演奏できるので楽しいです」(京都・清水円さん)
「京都市で昭和24年に才能教育に入りました。その時は鈴木鎮一先生が全国を回っていらして、相愛幼稚園での合奏練習で、先生が踊るような指揮をされていたことと、発表会が祇園の弥栄(やさか)会館であったことを覚えています。当時の指導曲集はザラ紙のようでしたので、時代を感じさせます。今日、その頃の曲をこうして合奏スタイルで弾くことができて、初見ながらもこんなに楽しくできるんだと思いました」(京都・松井久子さん)
「私も昭和24年に長野県伊那市で始めました。小学5年で研究科を卒業して、当時は毎週末に松本の鈴木先生のもとで合奏レッスンと個人レッスンを受けさせていただきました。今の記念館が当時のご自宅で、泊めていただいて教えていただく、という生活を小学校から高校2年まで続けていました。ものすごく贅沢な環境でした。そのおかげもあって、今も演奏活動を続けています」(東京・紿田俊哉さん)
「今日は、名古屋で一緒だった友人とも会えて、嬉しいです」(東京・清水緋菜子さん)
「私も昭和24年組で、横浜で育ちました。西欧の音楽に気後れしない日本人を育てたいという気持ちが鈴木先生の中にあった頃だと思います。黎明期で、親が本当によく入会させたものだと思います。全国行脚の鈴木先生をお待ちするのも、大変な騒ぎだったことを覚えています」(横浜・木村眞一さん)
「今年、ちょうど80歳になりました。昭和22年から増田勇三先生に習い始めましたが、戦後すぐで食べ物がない、楽器もない時代です。大学を出るまでいろいろとお世話になりました。その後、40年間、高度経済成長に合わせてビジネスの一線で定年までヴァイオリンを弾く機会がありませんでしたが、定年後は、東京で若い人たちと一緒にオーケストラを作るなどで、再開しました。音楽のあることは本当に楽しいことです。今日のような機会をまた作ってください」(京都・岡 義剛さん)
「千里フィルハーモニア・大阪などでヴァイオリンを弾いています。江村先生には、私が5歳の時に泣かされたことがありました(笑い)」(大阪・諏訪博子さん)
「両親がヴァイオリンを辞めさせなかったことに、今、とても感謝しています。これからも続けていきたいです」(大阪・鈴木志保さん)
「京都支部に新井先生がいらした時に習い始め、松本で研究生として過ごしたのち、京都支部で指導者を3年しました。その後結婚し、今では娘夫婦が京都支部でヴァイオリン科指導者をしています。今日は母親であり、OGとしてヴィオラで参加させていただきました」(京都・田中春美さん)
「子ども時代を経て、定年間近からまた先生についてヴァイオリンを習っています。子ども時代と違った感慨がありますね」(東京・服部眞一郎さん)
「中学の部活でヴィオラを弾き始め、大人になってから個人レッスンを受けています」(東京・服部宏美さん)
など、短いお話の時間でしたが、興味深いひと時でした。
後半は、ドッペルとa-moll
休憩時間に、自己紹介の時に話題になった黎明期の指導曲集の現物を閲覧したところ、巻頭に豊田耕兒先生の若かりし頃の演奏する写真が、模範として掲載されていました。初めて見る楽譜でしたので、口々に「すごいねぇ、お宝ですね」の声も聞かれたほど。何十年も保管されておられたことに感謝です。
さて、「ドッペルをやって見ましょう」ということになり、全員で二手に分かれて合奏しました。さすがに皆さん、スラスラ弾かれます。ヴィオラパートもしっかり聴こえてきます。続いて、ヴィヴァルディのa-moll。「11月と12月生まれの方、いますか」と江村先生。ソロを弾いていただく人を選ぼうという作戦でしたが、あいにくと誰もいません。「それでは、1月、2月、3月生まれの方?」すると数名が立ち上がり、皆さんの前に並びました。事前に配布していたオーケストラパートを10数名で演奏し、ソロパートの4人と合わせます。いきなりの合わせですが、昔取った杵柄ですね、こちらもスラスラ行きました。
江村先生から「そこの中島美子先生クラス出身のお二人は、オケパートの譜面も見ずに弾かれていましたね。すごいです。そういえば、中島先生のグループレッスンは弁当が2食必要でした。朝9時から夜9時までありました。夜の8時くらいになって、中島先生が”それじゃぁ、一通りやって今日は終わりにしましょう”と言って、その日のすべてのプログラムを頭から繰り返していました。本当にすごいです」と思い出が語られました。今年、中島先生は亡くなられたばかりですので、今日の音が中島先生に届くといいなぁと思ったほどです。
同じスタイルで、ソリストを募って、今度はドッペルです。チェロパートのOGが登場してから、続きをすることにし、気分転換にクイズコーナーが始まりました。江村先生が用意されていたのは、スーパーイントロクイズ・逆回し(リバース)・早回しなど多彩で、どれも超難解でした。特に逆回しは五つ星級の難しさでした。
アンサンブルに戻って、今度はリュリの「ガヴォット」です。さすがに指導曲集第3巻ともなると、アンサンブルを初見でするのは、少し難しくなりました。それでもなんとか通すことができました。
チェロ奏者、登場!
遅れて参加のチェリストでOGの小棚木優さんの登場で、弦楽合奏としてヴィヴァルディのa-mollを仕上げることにしました。ピアノ伴奏と違い、弦楽だけのオーケストラができ上がりましたので、響きもだいぶ違います。
一通り楽しんだ後は、後から参加された皆様の自己紹介パート2です。
「東京の佐藤明先生のもとで3歳からチェロを学びました。今は、京都でチェロのお仕事をさせていただいています」(京都・小棚木優さん)
「ヴァイオリン科指導者の宮原です。大阪から来ました」(大阪・宮原正治先生)
「京都でヴァイオリンを教えています。最初は北九州でヴァイオリンを始め、千葉で習っていました」(京都・佐々木弘明先生)
「妻です。同じく京都で教えています」(京都・佐々木めぐみ先生)
その後のドッペルは、新しく加わったメンバーも参加して始まりました。干支によってソリストを選び、ソロとオーケストラに分かれます。結局、前に出てソロを弾くのが6名。ソリストたちはもちろん暗譜、オーケストラパートはほぼ初見ですので、どちらもたいしたものです。このくらいの時間になって、初対面が多かったメンバーたちのアンサンブルも随分とこなれて来ました。合わせどころもしっかり押さえてあり、音楽が生き生きとしてきました。みなさん、合奏が好きなんですね。喜びが溢れているようでした。
時間がありましたので、江村先生、楽譜袋から探し出されたのが、パッヘルベルの「カノン」でした。東京組は毎年弾いている曲ですのでレパートリーになっています。ヴィオラパートのピツィカートもありました。今日のイベントのエンディングにふさわしい曲でした。
OB・OG会の紿田俊哉副会長からクロージングの挨拶がありましたが、どうやら懇親会開始までまだ時間がありそうです。そこで木村会長の発案で、小棚木優さんのチェロ独奏で、バッハの無伴奏組曲第1番のプレリュードを鑑賞させていただくことになりました。
素敵な無伴奏の演奏にしばしうっとり。小棚木さんの演奏は、しなやかな身のこなしの中に楽器を存分に鳴らす巧みさが備わっていました。京都や大阪のオーケストラで演奏活動をしながら、来年8月にはエルガーのチェロ協奏曲を演奏することも決まっているそうで、これからの活動が楽しみです。
京都の夜は長く
懇親会は、江村先生ご推薦の近くの「YURURI」で今日の成果を肴に打ち上げました。子どもたちのコンサートと違って、OB・OG会の大切な活動に懇親会があります。合奏練習で知り合った者同士で、話も盛り上がりますし、いろいろな思い出話も披露されます。食べて飲んで、再開を期してお開きとなりましたが、この日は、さらに8名が晩秋真っ盛りの京都を満喫しようと、懇親会後に高台寺のライトアップ見学へ繰り出しました。桃山文化を愛でた女性の寺と称されるだけあって、すごい人出。特に臥龍池(がりょうち)に映し出された紅葉は、不思議な光景で、見事でした。
このような感じで、OB・OG会主催の「楽器を持って集まろう会」京都編は大変充実した1日となりました。参加の皆様、ご協力をいただきました先生方、心から御礼申し上げます。OB・OG会は、今後も「楽器を持って集まろう会」を企画していきます。全国の皆様の参加をお待ちしています。
2017年11月26日(日)、
「楽器を持って集まろう会 in 京都」参加の皆様へ!
スズキ・メソードOB・OG会が主催する「楽器を持って集まろう会 in 京都」に参加のお申し込みをいただき、ありがとうございました。おかげさまで、地元京都を始め、名古屋や三重、大阪、そして東京からも20数名の皆様が駆けつけることになりました。晩秋の京都で、スズキの世界をたっぷりと味わいましょう。個別にメールでも送らせていただきますが、以下、最終案内です。
楽器を持って集まろう会 in 京都
■日程 2017年11月26日(日)
12:30 集合
13:00~16:00 楽器を持って集まろう会
16:00~16:45 成果発表会
16:45~17:00 後片付け
17:30~ 近くの会場「ユルリ(YURURI)」にて懇親会
■会場 スズキ・メソード 御所南教室
京都市上京区伊勢屋町406 マツヲビル5F →map
京阪鴨東線「神宮丸太町」徒歩5分
地下鉄「烏丸御池」徒歩10分
御所南教室は土足禁止です。スリッパをご持参ください。
譜面台は教室にありますので必要ありません。
■内容 合奏
ヴァイオリン指導曲集1~3巻(Vn 4部合奏)
バッハ:ドッペルコンチェルト第1楽章
ヴィヴァルディ:a-moll 第1楽章
楽譜
参加パートは自由です。当日、変更をお願いすることもあります。
ヴァイオリン指導曲集1~3巻:
第1Vn は指導曲集ですので各自ご準備ください。
第2〜4Vn は当日配布します。
ドッペルコンチェルトとa-moll の伴奏譜は、メールでお知らせします。
■参加費 1,000円(楽器を持って集まろう会)、懇親会費 5,000円
■お問い合わせ スズキ・メソードOB・OG会事務局 →メールアドレス
2016年11月27日(日)、
「楽器を持って集まろう会 in 名古屋」を開催しました!
当日の様子をお知らせします。
11時過ぎに、名古屋駅新幹線改札口で、木村眞一会長、紿田俊哉副会長を含む東京から参加の6名とこの日、指導をしてくださる末廣悦子先生、アメリカから参加の裕子・リップマン先生、そして清水優さん・緋菜子さん親子の10名が合流。お互いの近況を報告し合いながら、さっそく「名古屋うまいもん通り」でランチタイム。裕子先生から、SAA(アメリカスズキ協会)でのOB・OG会第1回コンサートを4月に開催したことが、最新のAmerican Suzuki Journalに掲載されていることがわかり、興味深く伺いました。内容については、後述します。
その後、地下鉄東山線で「一社」に向かいます。この駅から歩いて1分のところにスズキ・メソード一社教室があり、ビルの1階では中島顕先生がニコニコ顔で、出迎えていただきました。4階の教室に入ると、すでに何名かが先着されていました。お互いに初めての顔合わせですが、簡単に自己紹介などをし合いながら、セッティング。この日、集まったのは、ヴァイオリン14名、ヴィオラ2名、チェロ1名、フルート1名。鈴木鎮一先生やパブロ・カザルスの写真が見守る中、定刻の13時よりも早めのスタートとなりました。
冒頭、木村会長が「心のふるさと『キラキラ星』を持つ仲間が集まって、スズキ・メソードと出会えた楽しみを分かち合いたくて、東京ばかりでなく、各地に広げたいと思い、名古屋にやってきました。楽しんでいただくと同時に互いに交流を深めたいと思います」と挨拶。中島先生からは「どの子も世代を超えて育つ。生涯教育ですね。今日はゆっくりいい時間を過ごしたいと思います」とご挨拶をいただきました。
フルートのオブリガート付きで楽しみました いよいよ末廣先生のリードでスタートです。まずは懐かしい「弓振り」。そして、次から次へと指導曲集を演奏しました。うれしいことにフルート科の矢島朝子先生が、合奏用に作られたというオブリガートパートで参加されましたので、チェロやヴィオラ、そしてセカンドヴァイオリンパートに、フルートのオブリガートという「合奏」が、1曲目の「キラキラ星変奏曲」から成り立ったのです。斉奏も楽しいですが、合奏は、音の厚みも増し、お互いの動きもわかりますから、楽しさも格別です。
裕子先生、木村会長、矢島先生によるトリオ版キラキラ星。とても初合わせに思えないほど、素敵でした すると末廣先生から、さっそくの提案がありました。裕子・リップマン先生がウィリアム・スター先生によるヴァリエーションを弾かれていたので、さっそく木村会長、裕子先生、矢島先生でのトリオによる「キラキラ星変奏曲」を披露してもらおうというものでした。それが見事ズバリ的中。今までにない「キラキラ星」になり、みなさんから「いいね!」の掛け声と拍手も。
続いて、「ちょうちょう」「こぎつね」「むすんでひらいて」「クリスマスのうた」「かすみか雲か」「ロングロングアゴー」「アレグロ」。ここでも裕子先生と矢島先生よるデュオでヴァリエーションによる「アレグロ」となり、拍手喝さいでした。続いて「むきゅうどう」(昔懐かしいケンドール先生のピツィカート付き)「アレグレット」「楽しい朝」。すると末廣先生から、またまた提案があり、「夏期学校は楽しいな」を歌いましょう! ある時期、鈴木先生が「楽しい朝」のメロディに歌詞をつけられた! とのことで、以下が、その歌詞であることを教えていただきました。
♪夏期学校は楽しいな
朝から晩まで弾いている
そんなにおうちでやるならば
わたしもあなたもうまくなる♪
この歌詞を歌いながら、「楽しい朝」を演奏。大受けでした。鈴木先生のアイデアに改めて脱帽です。面白いのは、木村会長や紿田副会長は未知の歌詞だったことです。おそらく1970年代の作詞だろう、とのことでした。
合奏の楽しさを満喫 続いて「習作」。フルートのオブリガートパートがあるのは、ここまで。フルート科にはぜひ続編も用意していただければと思います。続いてバッハの「メヌエット第1番」「第2番」「第3番」。「ピアノのところは座って弾きましょう!」の末廣先生の一言で、ピアノのところで一斉に座って演奏。フォルテで立ち上がりますが、よる年波の皆さんには辛かったかもしれません! 続いて「楽しき農夫」「ゴセックのガヴォット」。
ここまで第1巻の17曲を制覇。続いて、末廣先生の提案で第4巻のヴィヴァルディのaモールに一足飛び。ソロと伴奏に分かれ、1楽章〜3楽章まですべてを演奏。みなさん、なかなかよく弾かれていました。特にソロパートの皆さん、きちんと暗譜でしたから流石ですね。
ここで休憩に入り、自己紹介タイムとなりました。一人ずつスズキ・メソードとの関わりやこれまでの歩みをお話しいただきました。中には、「名古屋でも中島先生が進めていらっしゃるドリームチームのような合奏団体を作りたいと思っています」とか「鈴木先生がかっこよくてね。うちの母なんかメロメロでした」とか「カザルス先生が文京公会堂にいらしたときに私もステージにいました」「今回、名古屋で開催されることになって、とても嬉しいです。これから名古屋でも広めていきたいです」「今日は、緊張してまいりましたが、皆さんが本当に鈴木先生やスズキ・メソードのことをお好きなんだなと感じて、嬉しかったです」「うちの母も鈴木先生のお話しを聞いて『誰でもできる』と言われ、ヴァイオリンを始めたんです」など、エピソードを交えて面白おかしくお話しいただきました。多士済々、それが地域を越え、時代を越えて、スズキ・メソードで繋がっていることを実感させましたし、今後への期待の言葉などもあり、嬉しく思いました。
SAA Suzuki Journalの誌面です 裕子・リップマン先生からも自己紹介とともに、嬉しいニュースも披露されました。スズキ・メソードのOB・OG会の第1回コンサートがアメリカのフィラデルフィアで2016年4月3日に開かれたというニュースです。中心となっているのがユミ・ケンドールさんで、フィラデルフィア管弦楽団のチェリスト。日本に最初にいらしたアメリカの弦楽器指導者、ジョン・ケンドール先生のお孫さんです。松本の世界大会でお馴染みのニコラス(ニック)・ケンドールさんのお姉さんでもあります。同オケの中に5人のスズキ出身者がいて、その人たちをコアに、他の指導者とともにOB・OG会〜The Suzuki Alumni Project(TSAP)を作り、今年初めてのコンサートが開かれました。そのことを記した最新のAmerican Suzuki Journalに掲載された記事には、こう書かれていました。
スズキのルーツに対して、清く、深く、謙虚に感謝の心を持ち、世界中の仲間たちがこのプロジェクトを温め、エネルギーを注いでくれたこと、そしてサポートしてくれたことにお礼を申し上げます。信頼するスズキの指導者であるエイミー・バーンステインの生徒や私の生徒、フィラデルフィアの仲間たちと一緒にコンサートを開きました。ブラームスのピアノクインテットや、ピアノソロ、チェロソロなどのプログラムでコンサートを開きました。アメリカ全土から多くのOB・OGたちが駆けつけ、またSAA(アメリカスズキ協会)の理事たちも参列してくださいました。近い将来、また開催したいと考えています。
The Suzuki Alumni Project(TSAP)
http://www.suzukialumniproject.org/
Yumi Kendall(Founder)
という内容です。今後、私たちOB・OG会としてもアメリカに生まれたTSAPとの連携を模索することになるでしょうし、お互いの交流が始まるなど、面白い展開になるかもしれません。どうぞご期待ください。
たっぷり40分かけての紹介タイムの後は、後半戦です。
いよいよドッペルです。子ども時代もドッペル=バッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲は、第4巻にセカンドヴァイオリン、第5巻にファーストヴァイオリンがあって、乗り越えなければいけない大きなハードルでした。大人になってもそれは変わりありませんが、人気の高い曲でもあります。市民オケで、たまに楽屋などで指慣らしに誰かが冒頭を弾き始めると、すぐに呼応して弾き始める奏者もいて、ひとしきり微笑ましい時間を楽しめるのも、この曲ならではでしょう。
だんだんとボルテージもあがってきました 5月のOB・OG会第9回演奏会で、木村会長、紿田副会長のツートップで披露した曲ですので、臨機応変にパートわけ。末廣先生、木村会長、紿田副会長がファーストのソロを、この日、初参加の伊藤かおりさん、酒井うららさん、平子まり先生がセカンドのソロを、その他の皆さんが伴奏をするという布陣。にわか仕立ての編成ですが、そこは昔とった杵柄。よどむところなくきちんと通すことができました。ソロの6人はもちろん暗譜ですから、流石です。第2楽章も途中まで弾きましたが、残念ながら覚えていなくて残念! 譜面を用意しておけばよかったと反省した次第です。
気を取り直して、2巻に戻って、ヘンデルの「ブーレ」「ユダスマカベウス」「ミュゼット」「ベートーヴェンのメヌエット ト長調」、続いて3巻の「マルティーニのガヴォット」、そしてバッハの「ブーレ」を中島先生のチェロ独奏で原曲を聴かせていただき、みんなで合奏。「ユーモレスク」に続いて、4巻のザイツの「協奏曲第5番〜第1楽章」。ここで清水さんのお友だちの宮澤さんが見学に。オブリガートパートのある曲でまだ演奏していなかった「狩人の合唱」と「二人のてき弾兵」を合奏。「狩人の合唱」では、裕子・リップマン先生によるスター先生の「77のヴァリエーション」からの演奏もありました。フルートのオブリガートも素敵でしたし、中島先生のチェロのアンサンブルも見事でした。
そして、昔は指導曲集になかった、カール・ボームの「無窮動」。さすがに皆さん、譜面にかじりついての演奏となりました。でも、しっかり弾けていましたよ。すかさず末廣先生から「フィオッコのアレグロを弾きましょう。これなら弾けるでしょう」と。皆さんの様子もフィオッコの方が慣れている感じ。やはり子ども時代の体験に勝るものはないようです。「では、研究科のロンドは?」事前の予告がありませんでしたので、さすがにここまでは難しかったようです。
そこで成果発表をすることにしました。ヴィヴァルディの「協奏曲aモール」と「キラキラ星変奏曲」をチョイス。2回目ですから、さらにスムーズになりました。録音も録りましたので、ここで準備ができ次第、発表させていただきます。少しお時間をください。
最後に「アンコールをしましょう」ということになり、紿田副会長がヴィタリの「シャコンヌ」を弾き始めると、なんとヴァイオリンの皆さんが弾き始めました。初参加の角田さんの感想が「中学以来でしたけれど、何とか弾けました」。実に素晴らしいですね! ウン10年弾いていなくても、弾けてしまうことの驚きを実感した次第です。
さして、最後の最後のアンコールがドッペルの1楽章。すると「途中で入れ替わったりしますか?」と質問があり、「さすがにそこまでは」と大爆笑。「階段を上ったり、降りたりしながら、弾いたよね」というエピソードも紹介されたほど。演奏も締めくくりにふさわしい、しっかりした演奏になりました。
ということで、17時半まで、みっちり演奏三昧。この後は近くの居酒屋さんで懇親会。2次会、3次会と宴は続きました。今回、名古屋で初めて開催した「楽器を持って集まろう会」は、このようにして終わりました。お疲れさまでした!
最後は恒例の全員記念撮影
2016年11月27日(日)、
「楽器を持って集まろう会 in 名古屋」を開催します!
これまでにも何度か開催してきました「楽器を持って集まろう会」を、名古屋で初めて開催します。昔懐かしい合奏練習会です。集まった皆さんで、指導曲集を使って音を出してみましょう。今回は、東海地区の指導者の末廣悦子先生(ヴァイオリン)、中島顕先生(チェロ)のご指導でお楽しみいただきます。
下記の要領で開催します。メールにてお申し込みください。→メールアドレス
楽器を持って集まろう会 in 名古屋
■日程 2016年11月27日(日)
12:30 集合
13:00~16:00 楽器を持って集まろう会
16:00~16:45 成果発表会
16:45~17:00 後片付け
17:30~ 近くの懇親会会場(我楽多文庫・一社店)にて懇親会
■会場
スズキ・メソード一社教室
名古屋市名東区一社1-89 寿山ビル4F →map
地下鉄東山線「一社」徒歩2分
■内容 合奏
教材としてヴァイオリン科指導曲集を中心に音出しを楽しみます。
ヴァイオリン科出身の方は、1巻~5巻までをご持参ください。
1巻から始めて、できるところまで進んでみましょう。
バッハのドッペルまで、いけるといいですね。
チェロ科出身の方も、1巻~4巻までをご持参ください。
■参加費 1,000円(楽器を持って集まろう会)
■参加資格 スズキ・メソード出身の方
もしくは、現在、スズキで学ぶ大人会員の方
※OB・OG会の会員でなくても参加できます。
■懇親会 楽器を持って集まろう会を楽しんだら、懇親会です。
会場は、「我楽多文庫」一社店 →紹介サイト
会費 3,000円程度
■お申し込み方法
OB・OG会事務局にメールでお申し込みください。→メールアドレス
必要事項は、次のとおりです。
・お名前
・ご連絡先電話番号
・メールアドレス
・楽器名(ヴァイオリン、ピアノ、フルート、チェロ、その他)
・ご要望など
■お申し込み締切
2016年11月25日(金)
たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。
2015年6月14日(日)、
「楽器を持って集まろう会&総会」を開催しました!
2015年6月14日(日)、東京駅近くの「パソナ」さんのご厚意でお借りした地下のホールで、OB・OG会のお楽しみ行事の一つ、「楽器を持って集まろう会」を開催しました。才能教育研究会の鈴木裕子会長をはじめ、アメリカ在住のHiroko Lippman先生も駆けつけてくださり、「逆さ弓」の実演や、鈴木鎮一先生の教えを再現してくださるなど、楽しいひとときをすご過ごすことができました。総会には、日本とドイツを頻繁に往復されておられる水島愛子さんも、そして懇親会にはヴィオリストの川本嘉子さんもご近所のよしみでお顔を出していただき、一層華やかな宴になりました。
懐かしい合奏レッスン形式
子どもの頃に慣れ親しんだ合奏レッスンの形式で、ヴァイオリン科指導曲集を中心に遊びましょう、というかけ声で開かれた今回の「楽器を持って集まろう会」。参加された皆さんの少し長めの自己紹介を終えてから、鈴木裕子会長、そして守田千恵子先生の音頭で、指導曲集第1巻のあの曲からスタート。そう、誰もが最初に通過する「キラキラ星変奏曲」です。
「タカタカタッタ」の軽快なリズムが、ホールに響き渡りました。自然にセカンドパートの旋律を弾く方々もいらして、しっかりとアンサンブルになっています。チェロで参加のOGの高田さんにも、チェロ科で愛用している「緑の本」を使って、低音を支えていただきました。ピアノは、秋葉三佐子先生。夏期学校やグランドコンサートで聴く子どもたちの大合奏に負けない響きでしたよ。
「逆さ弓」で演奏する場面も。左がOB・OG会の木村会長、右が才能教育研究会の鈴木裕子会長 あっという間に、指導曲集第1巻の17曲を演奏。一気にゴセックまで、というと簡単に聞こえるかもしれませんが、熱に浮かされたかのように、弾き続けた次第です。譜面台も用意しましたが、まったく楽譜を必要とされないOB・OGの皆さんには、脱帽です。子どもの頃に脳細胞に刺激された情報が、何十年経っても頭の中に入っているのですね。感服しました。
第2巻最初の曲は、「ユダス・マカベウス」です。このあたりで、鈴木裕子先生が鈴木鎮一先生に3歳から教わった事柄をいろいろと披露してくださいました。発音の問題、右腕の問題、パンダなど、その当時、鈴木先生が研究に研究を重ねた奏法についての教えを、直接に受けられた鈴木裕子先生から伺うことは、この場の皆さんが鈴木鎮一先生からの教えをなぞらえることになります。こういう経験は、参加してみて、実際に楽器を手にすることで初めて、とても大きな実感として体内に入ってきました。貴重な、お宝となる時間でした。
休憩時間にも「旅愁」など往年の副教材を使っての即席アンサンブル。「譜読みが苦手」なんてどこ吹く風、初見でもばっちりの演奏でした
今回、スケジュールが合わず参加できなかったメンバーから「鈴木先生の〝奏法の哲学〟に記載されているボッケリーニのメヌエットを元弓の幅10cmで弾く練習をしています」という連絡を受けていましたので、その部分もみんなでチャレンジしてみました。元弓も弓の真ん中も弓先もトライし、どこでも同じように弾くことは相当に難しいですが、往年の鈴木先生の様々なこだわりの一端にも触れた思いがしました。
また、鈴木裕子先生がお持ちになられたのが、鈴木鎮一先生ご愛用のヴァイオリンでした。「ぜひ、皆さんで交代に弾いてみてくださいね」との嬉しいお申し出に、数名が弾かせていただくことができました。「とても柔らかな、小さな子どもたちの心をつかんだ、優しさのこもった音色でした」との感想も。得がたい体験に、メンバーにとっては望外の喜びとなりました。
アーモールもゲーモールも、そしてドッペルも
ドッペルまで行きたい、という願いがありましたので、2巻、3巻、4巻、5巻は、代表的な曲をチョイスしての音出しとなり、以下の曲を演奏しました。
斉奏やアンサンブルを満喫した「楽器を持って集まろう会」。今後も定番となりそうです・ミュゼット
・狩人の合唱
・「妖精の踊り」のテーマ
・ガヴォット(リュリ)
・メヌエット(ベートーヴェン)
・メヌエット(ボッケリーニ)
・ユーモレスク
・ブーレ(バッハ)
・協奏曲第5番第1楽章(ザイツ)
・協奏曲第5番第3楽章(ザイツ)
・協奏曲イ短調第1楽章(ヴィヴァルディ)
・協奏曲イ短調第3楽章(ヴィヴァルディ)
・協奏曲ト短調(ヴィヴァルディ)
後半になるほど、斉奏の威力も増してきたようです。鈴木裕子先生からの「スズキの音がしていますよ!」との評価に、メンバーもガッテン! さらに勢いがついたようでした。
そして、この日の目標曲となった曲、ドッペルへの挑戦となりました。その頃には、「楽器を持って集まろう会」には参加できなかったけれど、総会開始までには間に合ったメンバーたちも集合していましたので、お客様(?)に聴かせるカタチに、180度向きを変え、にわか仕込みのステージを作り、全員立っての演奏となりました。その場で分けた1stと2ndの組み合わせでしたが、とっても勢いのあるドッペルになりました。これもOB・OGの皆さんが、子ども時代に培った「蓄え」です。スズキ・メソードの威力って、すごいなぁ!とあらためて思いました。
これだけ遊べて、レッスンも受けることができて、参加費1,000円(楽器を持って集まろう会)は値千金でした。OB・OG会コンサートのようなスタイルもOB・OG会の活動の一つですが、今回のような指導曲集を使った音出しの会は、それ自体がとても意味のあるスタイルであり、今後も引き続き継続していきたいという意見が数多くありましたので、前向きに検討していくことになりそうです。
総会も懇親会も
「楽器を持って集まろう会」後の定時総会では、前年度の活動報告、決算報告、そして今年度の活動計画、予算案、新しい役員人事などを審議していただき、すべてにおいて拍手と承認をいただきました。会費収入に関しての意見交換などをふまえて、今後は、きめ細やかな会員に対してのアプローチをしていくことになりました。
懇親会後に、約半数のメンバーと東京駅日本橋口の広場で記念撮影。さらに二次会にも数名がなだれ込みました OB・OG会コンサートの後に開催されることの多かった定時総会と違って、今回のような「楽器を持って集まろう会」と同じ場所で、そのまま総会を開くスタイルは、なかなか具合が良さそうです。今後の試金石となりました。
懇親会は、目と鼻の先のお店「鳥どり トラストタワー店」での贅沢呑み放題コースで打ち上げ。ヴィオリストの川本嘉子さんも交え、初めて逢われた皆さん同士もすっかり意気投合。楽しい宴となりました。また、企画しましょう。
2015年6月14日(日)、
「楽器を持って集まろう会&総会」を開催します!
これまでにも何度か開催してきました「楽器を持って集まろう会」を、今年も開催します。昔懐かしい合奏会です。今風に言えばグループレッスン。集まった皆さんで、指導曲集を使って音を出してみましょう。楽しいですよ。今回は、スズキ・メソードの鈴木裕子会長をはじめ、指導者の皆様のレッスンでお楽しみいただきます。下記の要領で開催します。メールにてお申し込みください。
楽器を持って集まろう会&総会
■日程 2015年6月14日(日)
13:00〜15:30 楽器を持って集まろう会(グループレッスン形式)
16:00〜16:45 OB・OG会総会
16:45〜17:00 後片付け
17:15〜 近くの「鳥どり トラストタワー店」にて懇親会
※12:30に会場入口にお集まりください。
■会場 パソナ本社ビル(地下ホール)
千代田区大手町2-6-4 →アクセス
JR東京駅 日本橋口
東京メトロ 大手町駅 B9出口
東京メトロ 日本橋駅 A1出口
■集合
楽器を持って集まろう会」に参加される皆さんは、当日の12時30分に本社ビル1階、
社員通用口前にお集まりください。
当日は休日のため、パソナ社員の方の誘導で本社ビル1階の社員通用口前より
地下1階の会場となるホールまでご案内いただきます。
13時を過ぎての来場の場合は、当会の事務局担当者(下記)まで、
ご連絡をお願いします。
会場到着時間に合わせて本社ビル1階社員通用口にてお待ちします。
事務局担当者連絡先:
携帯番号090-6540-3927 (紿田携帯)
携帯番号090-1036-3206 (佐野携帯)
携帯番号090-9016-9109 (川野携帯)
携帯番号090-4923-0630 (二木携帯)
■内容 合奏レッスン
教材として、ヴァイオリン科指導曲集を中心に音出しを楽しみます。
ヴァイオリン科出身の方は、1巻〜5巻までをご持参ください。
1巻から始めて、できるところまで進んでみましょう。
バッハのドッペルまで、いけるといいですね。
ピアノ科、フルート科、チェロ科の皆様にもお楽しみいただけるよう楽譜を用意します。
■参加費 1,000円(楽器を持って集まろう会)
■懇親会 楽器を持って集まろう会を楽しみ、定時総会を終えたら、皆さんで懇親会を楽しみましょう。
お店 「鳥どり トラストタワー店」 →アクセス
会費 4,500円(飲み放題付き)
■お申し込み方法
OB・OG会事務局にメールでお申し込みください。→メールアドレス
必要事項は、次のとおりです。
・お名前
・ご連絡先電話番号
・メールアドレス
・楽器名(ヴァイオリン、ピアノ、フルート、チェロ、その他)
・ご要望など
たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。
2012年9月22日(土)~23日(日)、メッカ『松本』訪問と
『楽器を持って集まろう会 Ⅱ』を開催します!
お待たせしました。「松本で音だし会」として、これまでご案内しておりましたイベントを、メッカ「松本」訪問と「楽器を持って集まろう会Ⅱ」とタイトルを変更し、内容もボリュームアップさせてのご案内です。なにかと東京中心に開催されてきたこれまでの活動から、各地のOB・OGの皆様との交流を目指そうという思いから生まれました。昨年の9月に実施した松本訪問と、「楽器を持って集まろう会」の2つの要素を満たす欲張り企画です。松本近辺にお住まいのOB・OGの皆様、そして東海地区や北陸地区にお住まいのOB・OGの皆様、もちろん関東地区やその他の皆様とも交流できますことを願っております。今回は、アメリカ・ケンタッキーから参加を希望されていらっしゃるヴァイオリン科指導者もいらっしゃいますので、とても楽しい会になると思います。
なお、予定している曲目は、ヴァイオリン科の指導曲集を中心にしてラインナップさせていただきましたが、フルートやヴィオラ、チェロ、ピアノでの参加も楽しめるよう、楽譜を手配させていただきます。
それでは、下記要領で開催します。初日の土曜日は、演奏と観光の二手に分かれてのプランとなります。なお、この記事の最後に申込フォームを用意しておりますので、必要事項をご記入の上、送信ボタンを押してください。
■日程 2012年9月22日(土)~23日(日)
■場所 信州松本およびあづみ野地区周辺
■参加費 25,000円(宿泊もされる方の場合。ただし、松本までの交通費は別途)
宿泊されない場合は、10,000円(松本までの交通費は別途)
■9月22日(土)スケジュール
グループA:合奏練習グループ
あづみ野コンサートホールでの『楽器を持って集まろう会 Ⅱ』Part 1
12:45頃までに、あづみ野コンサートホールに集合してください。
→ご参考 松本駅12:11発の大糸線信濃大町行き乗車で、12:36穂高駅着をご利用ください。
それよりも前の時刻の乗車ですと、穂高駅からホールまで徒歩30分で
穂高の素敵な場所を観光もしながら、到着することができます。
1本前 松本11:08→穂高11:34
2本前 松本10:41→穂高10:59
ご希望の方は、穂高駅前にて、OB・OG会事務局の車で
12:40にピックアップさせていただきます。
13:00〜14:30 スズキ・メソード指導者の先生による指導つき合奏練習
曲目(順不同)
・エクレス:ソナタ第1、2楽章(8巻)Vn,Pf
・ウェーバー:カントリーダンス(5巻)Vn,Pf
・ヴィヴァルディ:協奏曲 イ短調 第1楽章(4巻)Vn,Va,Vc,Pf
・バッハ:ガヴォット ト短調(3巻)Vn,Pf
14:30~15:00 休憩
15:00~16:45 スズキ・メソード指導者の先生による指導つき合奏練習
曲目(順不同)
・バッハ:ブーレ(3巻)Vn,Va,Vc,Pf
・ベートーヴェン:メヌエット ト長調(2巻)Vn,Va,Vc,Pf
・ウェーバー:狩人の合唱(2巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・スコット夫人:アンニーローリー(鈴木鎮一編「歌の合奏曲」より)
・ビショップ:埴生の宿(鈴木鎮一編「歌の合奏曲」より)
・ゴセック:ガヴォット(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・鈴木鎮一:むきゅうどう(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・鈴木鎮一:アレグロ(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・外国民謡:ちょうちょう・こぎつね(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
17:00 ホール→浅間温泉のホテル、靜保庵「小柳」に移動
グループB:観光グループ
11:45 松本駅改札口集合
12:00~17:00 国宝松本城・開智小学校・あがたの森などを訪ねます。
また、城山公園・大王わさび農園などの訪問も案として考えています。
グループA&B:合流
18:00 浅間温泉のホテル、靜保庵「小柳」に集合
19:00~懇親会ディナー
おいしい食事とお酒に舌鼓を打ちながら、交流を深めましょう。
全員がスズキ・メソード育ちですので、いろいろな思い出話に花が咲くことと思います。
■9月22日(土)宿泊ホテル
靜保庵 「小柳」 公式サイト
〒390-0303 長野県松本市浅間温泉3-13-1
Tel: 0263-46-0500
■9月23日(日)スケジュール
07:00 朝食
08:30 ホテルを出発→松本市郊外にある市営「中山霊園」に向かいます。
09:00 鈴木鎮一先生のお墓への献花と全員参加の「キラキラ星変奏曲」合奏
※合奏は、天候により判断させていただきます。
11:30 松本市内レストランにて昼食
鈴木鎮一記念館での『楽器を持って集まろう会 Ⅱ』Part 2
13:15頃までに、鈴木鎮一記念館に集合してください。
13:30〜15:00 スズキ・メソード指導者の先生による指導つき合奏練習
曲目(順不同)
・バッハ:協奏曲 第1番 第1楽章(7巻)Vn,Pf
・フィオッコ:アレグロ(6巻)Vn,Pf
・バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 第1楽章(4/5巻)Vn,Vc,Pf
15:00~15:30 休憩
15:30~16:45 スズキ・メソード指導者の先生による指導つき合奏練習
曲目(順不同)
・マルティーニ:ガヴォット(3巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・ボッケリーニ:メヌエット(2巻)Vn,Va,Vc,Pf
・シューマン:二人のてき弾兵(2巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・ヘンデル:合唱「ユダスマカベウス」より(2巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・バッハ:メヌエット 第2番(2巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・フォスター:オールドブラックジョー(鈴木鎮一編「歌の合奏曲」より)
・ドヴォルザーク:ユーモレスク(鈴木鎮一編)Vn3部
・シューベルト:菩提樹(鈴木鎮一編「歌の合奏曲」より)
・ビショップ:埴生の宿(鈴木鎮一編「歌の合奏曲」より)
・鈴木鎮一:むきゅうどう(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・鈴木鎮一:アレグロ(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・外国民謡:ちょうちょう・こぎつね(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲(1巻)Fl,Vn,Va,Vc,Pf
・スコットランド民謡:蛍の光(鈴木鎮一編「歌の合奏曲」より)
17:00 後方付け終了後解散
■参加申込
今回のイベントに参加ご希望の方は、下記の申込フォームにてお申し込みください。
・ヴァイオリン科の曲目が並んでいますが、四科で楽しめる楽譜を用意しております。
・ ・ピアノ伴奏をしてくださるピアノ科OB・OGの皆様の参加、心待ちにしております。
■申込期限
2012年8月24日(金)
■楽譜の送付について
ヴァイオリン科OB・OGの皆様は、ご自分の楽譜をご用意ください。
ヴィオラ、チェロ、フルート、ピアノの楽譜は、事務局より送付させていただきます。
2011年10月8日(土)「アンサンブルを楽しむ会」を開催しました。
秋晴れに恵まれた三連休の初日、OB・OG会主催の「アンサンブルを楽しむ会」を今やホームグラウンドになりつつある浜離宮朝日ホール・リハーサル室で開催しました。これは、2010年9月23日の「楽器(楽譜)を持って集まろう会」、2011年3月5日の「室内楽を楽しむ会」に続く第三弾となるお楽しみ会です。
冒頭、木村眞一会長から、ご挨拶をいただきました。「なぜ自分はここに参加できるのだろうと思います。よくよく考えてみますと、やはり親がいて、先生がいて、そしてもっと後ろには大きく鈴木先生がいらしたことで、今日、ここに参加できるのだと、まず感謝の気持ちがあります。われわれは本当に音楽と出逢えた幸せ者の集まりと思います。こうして老いも若きもが一堂に集まれるのも、われわれの心の中にキラキラ星という共有できる体験があるからです。それが一生楽しめるスズキ・メソードとしてずっとあるわけで、その意味ではスズキへの恩返しという気持ちも強くあります。OB・OG会が現役を支援できるまでにはまだまだ育っておりませんが、その気持ちを大切にしたいと思います。一日、楽しみましょう」
さすが会長は、いいことを言いますね。ただ単にアンサンブルを楽しむだけでない、ぴりっとしたスパイスのような味わいをメンバー一同で再確認しました。
今回は、ピアノ科やフルート科との合わせを楽しむことを主眼にしながら、アンサンブルの楽しみを体感しようという企画です。そこで以下のような曲目を用意し、10月2日(日)に一度、代官山のミュージックプラザ地下練習室で、練習しました。しかし、半数近くの参加者は今日に照準を当てての参加ですので、午前中の練習が大切です。ちなみに10:00に練習を開始し、途中、三連休初日で大混雑の築地でのランチタイムなどを挟んで14:00まで練習、14:15から成果発表というスタイルでした。
まずは、ピアノ科OB・OGとのアンサンブル
・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第12番 K.414 第1楽章(独奏:原慧さん)
・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第12番 K.414 第2楽章(独奏:清水恵子さん)
・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第12番 K.414 第3楽章(独奏:山口泰平さん)
・クレメンティ:ソナチネOp.36-1 第1楽章(独奏:原慧さん)
・チャイコフスキー:古いフランスの歌(独奏:清水恵子さん)
・バッハ:プレリュード(独奏:山口泰平さん)
・ダカン:かっこう(独奏:山口泰平さん)
1楽章ソロは、原慧さんです。 K.414は、ピアノ科にとっては、才能教育課程卒業曲の中の一つですから思い出の曲。弦楽器にとっては、なかなか演奏する機会の少ない新鮮な曲ですが、瑞々しさにあふれた、いかにもモーツァルトらしい曲です。モーツァルトがウィーン定住後の最初のピアノ協奏曲と言われているだけに、ウィーンの社交界にデビューした彼の華やかな気持ちにあふれた素敵な曲でした。本来は、オーボエとホルンが2本ずつ加わりますが、モーツァルト自身によって残されたピアノと弦楽器版での演奏となりました。
ピアノをぐるっと弦楽器で囲むレイアウトは、当日のアイデアです。指揮者を置かずに、コンサートマスターの守田千恵子先生とのアイコンタクトで、合わせを楽しむことにしました。
2楽章ソロは、清水恵子さんです。 ソリストには、季刊誌「SUZUKI METHOD」No.158の「私たちのスズキ・メソード」と題した2007年新春座談会に登場された原慧さん、そしてOB・OG会に積極的に参加してくださっている清水恵子さん、山口泰平さんにそれぞれの楽章を担当していただきました。三者三様の音づくりは、個性たっぷりで、とても興味深いものでした。原さんからは、「皆さんと一つになって楽しむことができ、本当に満足していますし、一体感を得られた感動が今なお続いており気持ちが良いです。おかげさまで、アンサンブルをもっとしたい、という気持ちが高まり、より精進していくために良い音楽や学びを吸収していかなければならないという反省や欲が溢れてきております」との感想をいただきました。3楽章ソロは、山口泰平さんです。清水さんからは、「2台ピアノで卒業曲を仕上げるK.414を弦楽の伴奏で作り上げられたのは、とても素敵な体験でした」、山口さんからは「カデンツァでいろいろと遊ばせていただきました」の声も。そうそう、山口さんのカデンツァは、10月2日の時も途中からジャズのような雰囲気を醸し出し、どうなるのだろうと思わせ楽しみでしたが、この日はさらにバージョンアップ。才気あふれる演奏となりました。
ピアノ科指導曲集から選ばれたモーツァルト以外の演奏曲も、弦楽伴奏とのアンサンブルは、なかなかにクール。クレメンティの明るさ、チャイコフスキーの抒情性、バッハの意外性、ダカンの律動感など素敵な選曲でした。このあたりは選曲を担当された秋葉三佐子先生、井崎展江先生、鈴木祐子先生のお力です。
そして、フルート科OB・OGとのアンサンブル
・テレマン:フルートと弦楽のための組曲 イ短調 TWV 55:a2より
Menuet I-II Passepied I-II Polonaise
・グルック:メヌエットと精霊の踊り
(独奏:前原勝子さん、宮地若菜先生)
左が前原さん、右が宮地先生です。 フルートとの合わせは、ピアノとの合わせとは大きく異なります。楽器の音量もさることながら、繊細な音色に溶けあうようなアンサンブルが求められます。それだけに、弦楽器のメンバーは、ソリストの前原勝子さん、宮地若菜先生の音を聴きもらすまいと、耳も目も集中しました。
くつろいだ様子の参加者と聴衆。 テレマンは、3,000曲を越すと言われるほどの作品を残した作曲家で、この「フルートと弦楽のための組曲」は、リコーダーで演奏されることも多いようです。フランスの舞曲を感じさせる作りに、古典独特の響きがありました。また、グルックは、歌劇「オルフェオとエウリデイーチェ」のオーケストラのフルートパートのメロデイがあまりにも美しいので有名になり、この2曲を取り出して演奏するようになったものです。宮地先生の生徒でもある前原さんは、「弦楽パートの大変美しいテレマンの組曲イ短調と、グルックの精霊の踊りにフルートで加わった感触は、この上ない感動でした」とニコニコしながらも「しかし緊張感が勝ってしまって、集中すべきところに意識を持っていくことができませんでした。もっと楽しむことができるよう、研鑽を積む目標ができました」と語ってくださいました。師弟での演奏は、OB・OG会の一つの理想型でもあり、お二人の姿はとても印象的でした。
さらに、弦楽器のアンサンブル
・モーツァルト:ディヴェルティメント 二長調 K.136 全楽章
・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク 第1楽章
快調なテンポでした。 弦楽器にはおなじみの曲です。しかし、アンサンブルをきちんと高めるとなると、ボウイングはもちろん、弓の使う位置、奏法の統一などいろいろと確認していくことが必要です。しかも、今回は指揮者なしでの演奏ですので、どの席からもコンサートマスターの守田千恵子先生が見えるように座る必要がありますし、それぞれのパートリーダーもアイコンタクトを取り合いながらの演奏となります。採用されたテンポは、とても快調で、ほぼCDテンポ。それでなくてはモーツァルトらしさが表現できません。なかなかに大変でしたが、大きな充実感が得られたことも事実。 K.136では、豊田耕兒先生が、かつて弦楽合奏で使われた楽譜が今回使われたことも、OB・OG会にとっては素敵な体験でした。
飛び入り参加のピアノソロ
・シューマン:歌曲集《ミルテの花》Op.25-1献呈(リスト編曲)
五味田さんのソロ演奏。 東京藝術大学大学院修士課程2年に在学中の五味田恵理子さんによるソロ演奏もありました。しばし、全員で楽器を構えるのをやめ、今年生誕200年のリストが編曲したシューマンの素敵なメロディにうっとり。音大でしのぎを削っていらっしゃる方の演奏を目の前で聴けるのも、OB・OG会の特色かもしれませんね。
最後に、全員でキラキラ星変奏曲
・鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲
5人のピアノは圧巻!キラキラ星です。 トリは、やはり「キラキラ星変奏曲」です。いったい何度演奏して来たことかと数えたら、天文学的な数字になるかもしれません。でも、OB・OG会で演奏する「キラキラ星変奏曲」はとても新鮮ですから不思議ですね。誰もが、それぞれの楽器で、この曲を演奏してきました。それが、一堂に会するのですから、感動もひとしおというところでしょう。ピアノ科の3人に加えて、ソロ演奏をされた五味田恵理子さん、聴衆として参加で、かつて原さんと一緒に季刊誌の座談会に登場された八本(旧姓・宮林)理恵子さんも加わったピアノ科5人によるキラキラ星は圧巻でした。
そして、懇親会へ
記念写真が好きな団体です。懇親会を終えてパチリ。 演奏が終われば、会場近くのおなじみのレストラン「アラスカ」に場所を変えて、「アンサンブルを楽しむ会」もう一つの目的でもある懇親会です。
今回は、このHPでの募集を見て参加された20代のOB・OGも参加されたこと、ピアノ科・フルート科のOB・OGも加わったこと、そして新たにチェロ科の河地正美先生も参加されたことで、懇親会もとても華やいだ雰囲気になりました。川野俊彦事務局長の進行により、まずは紿田俊哉副会長のご挨拶と乾杯の音頭で始まりました。
一般的に言えることですが、その日の練習やたとえ成果発表ではあっても、演奏会形式での本番に手応えがあると、懇親会も盛り上がります。この日も、そこかしこで話の輪が生まれ、スズキで育って来た昔話や今日の自分たちの演奏について話が弾みました。
世代を超え、勉強して来た楽器を超えて、そこには同じスズキ・メソードで育った連帯感、同じものを共有する心がありました。学生時代の同窓会なら、同世代同士が当たり前、社会人で同じ職種につけば、それは同じような仕事を持つ人々の集まりになりますが、面白いことに、スズキ・メソードOB・OG会は、職種も年代も楽器も違います。ただ一点、スズキ・メソードで育ち、それがその後の人生に豊かな時間を与え続けたこと、その一点に集約されているところが共通項です。
再会を約束し、散会しても、宴は銀座に場所を変え、続きました。そのくらい、充実した一日でした。事務局と参加者たちとの間では、たくさんのメールのやり取りがその後も続きました。すでに、当日の音源は、守田千恵子先生のご主人の直哉さんによって、試聴できるように準備されています。
2011年10月8日(土) 「アンサンブルを楽しむ会」を開催します!
2011年3月5日の「室内楽を楽しむ会」でも全員でアンサンブルを楽しみました OB・OG会では、これまでに「楽器(楽譜)を持って集まろう会」「室内楽を楽しむ会」を独自に開催してきましたが、10月8日(土)には「アンサンブルを楽しむ会」を行ないます。今回は、ピアノ科、フルート科のOB・OGの皆様にも十分楽しんでいただける曲目を用意しました。お申し込みは、下の参加申込フォームから簡単にできます。秋の一日、ご一緒にアンサンブルを楽しみましょう。なお、いきなり当日だけでは不安という方、ご安心ください。10月2日(日)に練習日を設けました。あわせてご覧ください。
「アンサンブルを楽しむ会」
2011年10月8日(土)9:30集合
浜離宮朝日ホールリハーサル室(東京・築地)地図→クリックで拡大
参加費 4,000円…合奏参加+パーティ会費を含む
2,500円…合奏参加のみ
内容 ①10:00〜12:00 アンサンブルの練習(指導:守田千恵子先生)
・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第12番 K.414 全楽章
・クレメンティ:ソナチネ Op.36-1 第1楽章 〈3巻〉
・バッハ:プレリュード~平均律第1番より〈旧5巻〉
・チャイコフスキー:古いフランスの歌〈旧5巻〉
・ダカン:かっこう〈旧6巻 新5巻〉
・テレマン:フルートと弦楽のための組曲 イ短調 TWV 55:a2より
Menuet I-II <新2巻>
Rejouissance
Passepied I-II
Polonaise
・グルック:メヌエットと精霊の踊り <2巻 3巻>
②12:00~13:00 お昼休み⇒築地のお寿司などをどうぞ
③13:00~14:00 アンサンブルの練習(指導:守田千恵子先生)
・モーツァルト:ディヴェルティメント 二長調 K.136 全楽章
・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク 第1楽章
④14:00~14:15 -休憩-
⑤14:15~16:00 合奏演奏会(アンサンブルの練習順+キラキラ星変奏曲を全員で)
⑥16:00~16:15 あとかたづけ
⑦16:30~18:30 朝日ホール建物内レストラン「アラスカ」で懇親パーティ
合奏曲目
*ピアノおよびフルートで参加される方は、応募状況により曲ごとに順番に演奏を交代していただきます。(担当される曲およびパートは楽譜送付時にお知らせします)
楽譜 応募された方に該当する曲のパート譜の発送を開始しました。
直前練習 10月2日(日)に曲目ごとに練習時間を設けます。
場所は、ミュージックプラザ地下練習室(代官山)
詳しくはこちらをご覧ください。
申込 申込フォームに必要事項を入力し、送信してください。お申し込みフォームはこちら
締切
ピアノ、フルート 2011年8月31日(水)ピアノは締め切りました。フルート1名空席
弦楽器 2011年9月20日(火)特にヴァイオリン、ヴィオラの方、急募
*OB・OG会未登録の方は、会員登録をされた後にお申し込みください。
*OB・OG会に登録済で会費入金がまだの方は、当日、会場でも払い込みができます。
*OB・OG会HPなどに開催状況を掲載するため、当日は撮影および録音をします。