宮前丈明さんをゲストに第15回コンサートを開催
プログラムは
・パッヘルベル:カノン
・グリーグ:2つの悲しい旋律
・モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調K.314
フルート独奏:宮前丈明
・ 鈴木鎮一:キラキラ星変奏曲
指揮:宮田豊
でした。
5歳の子どもから70代の超シニアまで3パートに分かれて「いのちある音」を奏でました。超シニアたちが心から嬉しそうに「自分はこの日のためにスズキを学んできたのだ」とばかりに共演する姿、宮田先生のダイナミックな曲想表現と相まって、美しく力強い演奏となりました。
「北欧のショパン」グリーグの「2つの悲しい旋律」は、重厚な音の響きを「いのちある音」の集合が奏でてくれました。
最後のモーツァルトのフルート協奏曲は、9歳からスズキ・メソードで学ばれ、マルセル・モイーズの愛弟子でもある宮前丈明先生のソロです。先生は医学博士としてピッツバーグ大学医療センター研究員として活躍され、また、才能教育フルート科特別講師を勤めておられます。正にスズキらしい二刀流の先生であります。
宮前先生は、本コンサートに向けてメッセージを寄せていただきました。先生の人となりがよくわかる素晴らしいメッセージですので、その全文をこちらにも引用しましょう。
スズキ・メソードOB・OG会第15回コンサートの開催、誠におめでとうございます。今回、メンバーの皆様のお力添えをいただき、モーツァルトのコンチェルトをともに演奏する喜びを分かち合えることになり、大変楽しみにしております。
1979年1月、小学6年生の時、ホノルル、ハワイ大学にて開催されたマルセル・モイーズ先生のマスタークラスに参加させていただく機会をいただき、その時にこのK314,ニ長調のコンチェルト全楽章、入念に見ていただきました。今のフルート指導曲集の強弱、アーティキュレーションや表現技法は、このレッスンでモイーズ先生が総体的に語られていたことも反映されています。モイーズ先生の解釈を超える演奏というのはなかなか難しいですが、初心に戻ってモーツァルトの魂の片鱗でも掴めたらと思っています。
最近強く思うに、モーツァルト作品全体に一貫して在る内面性、特に長調の曲中に挿入される短調のフレーズに込められた精神性というものが全体のフレーズの裏打ちになっている、そう考えると総体的にかなり辻褄の合った解釈が可能になってくるのではと感じます。
今回の舞台を、演奏者の方々のみならず、お客様と共有する機会をいただいたこと、関係者の方々に重ねて御礼申し上げます。
宮前先生のフルートソロは、明るく楽しい、美しい演奏でした。
最後は、本コンサートのために楽器を持参された方々に才能教育研究会フルート科の先生方と、生徒さんも加わっていただき、感動的な「いのちの音」による「キラキラ星変奏曲」の大合奏となりました。
宮前先生、宮田先生はじめ、指導者の先生方、生徒さん、このコンサートを作り上げてくださったスタッフの皆様に心から感謝を申し上げて結びといたします。
フルート科からも感想が寄せられました。 コンサートではフルート科の生徒さんやOB・OGたちも多く来場し、フルート科特別講師の宮前丈明先生の音色に耳を傾けました。
生徒さんたちの感想
・数年できなかったアンサンブルが戻ってきて嬉しかったです。やっぱり合奏は良いですね。(岩波クラス)
・宮前先生のフルートの演奏が素晴らしかったです。特に高音が綺麗で憧れます。私もこれから勉強していきます。(宮地クラス)
・宮前先生の演奏を拝聴でき感激です。アンサンブルはやはり素敵ですね。(桂クラス)
・余すことなく細かい表現をされていて感動しました。レッスンで先生にいつも言われていることを宮前先生は全部やっていて凄いと思いました。(中田クラス)
・宮前先生の美しい音色がキラキラしていました。最後のキラキラ星も楽しく演奏できました。(岩波クラス)
・私もこれから楽しみながら、少しでも素敵な演奏ができるよう、がんばりたいです。(桂クラス)
・夏期学校で宮前先生が演奏すると聞いたので、参加することにしました。(中田クラス)・ モーツァルトの曲と美しい音色が一体になっていたように感じました。久しぶりに東京へ出ることができて良い弾みになりましたのと、代々木の美しい新緑、そしてそれにぴったりなフルートの演奏、すべてがギフトでした。ありがとうございました。(岩波クラス)